要点
- 迷ったら2026年度を90分で解き、失点の大きい2つから直す。マークする47個のうち内容一致と推論が14個、語句の意味が13個。手持ちと先生で直せるなら買い足しは0冊
- 内容一致の選択肢で落とすなら着眼点のPartⅠと問題1〜3、1,000語の後半で失速するなら長文1000改訂版の5題。正誤の理由を言えないなら手持ちの文法書と過去問の正誤18問で直し、それでも続くなら門脇の60題
- 論理の説明か意見文が書けないならPlusの5つの型と意見文11題。今年の問題と解説がないなら法学部の2027年版赤本。初見の通しは最大4年度で、試験は2027年2月15日
早稲田法の英語は、2026年度の問題を90分で解き、失点の大きい2つから直します。点が動くのは、47個のマークのうち内容一致・推論の14個と語句の意味の13個、それに英作文2題です。難しい解釈書や難語帳を足さないと不安でも、手持ちと先生で直せるなら買い足しは0冊です。

2026年度は7大問。47個をマークし、英作文を2題書く
対象は、法学部の一般選抜で大学が作る英語です。90分・60点で、国語50点、地歴・公民か数学40点と合わせて150点になります。法学部の入試情報には、全科目の得点を統計処理で標準化すると書かれています。
ドイツ語・フランス語・中国語を選ぶ人は、共通テストの得点を60点に換算するので、この英語は受けません。共通テストの成績だけで決める共通テスト利用入試も、別の試験です。法学部の一般選抜には英語4技能テストの利用方式がなく、この名前の方式は文化構想学部と文学部のものです。
大問 | 形式と題材 | 分量と解答の数 | 予備校の難しさの評価 |
|---|---|---|---|
Ⅰ 長文 | 2つの言語を使う筆者が、スペイン語の言葉に結び付いた感情や記憶を語る | 1,034語。内容不一致5、表現の意味5、要旨1、同義表現4の計15 | 標準(河合塾・代ゼミ)。比喩的な表現はやや読みにくい(代ゼミ) |
Ⅱ 長文 | ハンセン病の患者が受けてきた偏見の歴史 | 749語。合わない文を6つ選ぶ、推論3、空所3、同義表現4、発音3の計19 | 標準。本文が読みやすく、時間をかけずに解きたい大問(代ゼミ) |
Ⅲ 正誤 | 下線4か所から文法・語法の誤りを選ぶ。誤りがなければALL CORRECT | 4問 | やや易(河合塾・代ゼミ) |
Ⅳ 空所 | 約170語の英文に語句を補う | 3問 | やや易(河合塾・代ゼミ) |
Ⅴ 表と空所 | 表の内容をまとめた約130語の英文を完成させる | 6問 | やや易(河合塾)、標準(代ゼミ) |
Ⅵ 英作文 | 2つの短い主張について、論理の誤りを数や例を使って英語で説明する | 2問。解答欄は各3行 | 標準。例年にない新しい形(代ゼミ) |
Ⅶ 英作文 | 大学生としてボランティアに参加するなら何をしたいかを、理由を2つ以上挙げて1つの段落で書く | 解答欄は9行。河合塾は90語ほどと見る | 標準。書きやすいテーマ(代ゼミ) |
語数と設問の形は河合塾の分析と代ゼミの速報により、解答の数は大学が公表した解答例の数です。
全体の評価は2社で分かれます。河合塾は分量がやや減って難しさは変わらないと見て、代ゼミの概評は分量は同程度で易しくなったと見ています。その代ゼミも、90分で解き切る厳しさは例年と同じだとしています。
大学は2月24日に、解答例と出題の意図を公表しました。Ⅰ・Ⅱは英文の内容と文意を理解できるか、Ⅵは状況を正しく理解して論理的な説明を英語で書けるかを見ます。Ⅶは、指示に従って具体的で説得力のある英文を書けるかを見る、という説明です。
大問ごとの配点は公表されていないので、47個を60点に均等に割る計算はしません。
大学の資料を代ゼミが転載した表では、英語の受験者平均が60点満点で29.873点でした(成績標準化の前)。合格最低点は150点満点で90.6点です。平均点は標準化の前の値、合格最低点は標準化の後の3科目の合計なので、英語の目標点には置きかえません。
今年の問題と解説がないなら、法学部の赤本を選ぶ
大学は過去3年分の問題を公開しており、2026年度は入学センターの法学部のページに載っています。ただし大学は、著作権などの事情で一部を隠したり公開が遅れたりする問題があると断っています。解説も付かないので、通しで解いて直すなら、本文と解説がそろう一式を使います。
学校の教材で今年の問題と解説がそろうなら、それを使います。教学社の商品ページでは、法学部の赤本は2022〜2026年度の英語・国語・地歴・公民の5年分で、問題編は別冊です。今年の問題と解説がないなら、表紙に「法学部」と「2027」とある赤本(税込2,640円、2026年10月3日)を選びます。
過去問集 | 収録 | 使い方 |
|---|---|---|
法学部の2027年版赤本(教学社) | 2022〜2026年度の5年分。英語は2024年度Ⅶ・2023年度Ⅷ・2022年度Ⅶのイラストを省略 | 今年の診断と、年度別の90分の通し |
2027-早稲田大学 法学部(駿台文庫の青本) | 2024〜2026年度の3年分。英語は2024年度Ⅶのイラストを省略。税込3,300円 | 赤本と同じ年度。解説を2種類読みたい人だけ |
早稲田の英語[第12版](教学社) | 2011〜2025年度から形式別に80題。税込2,420円 | 学部をまたぐ本で、2026年度は入らない。持っている人だけ第3章の長文を補強に使う |
2026年度を診断に使うと、赤本に残る初見の通しは2022〜2025年度の最大4年度です。そのうち2022〜2024年度は最後の英作文の絵が欠けるので、その大問は通しから外します。青本は同じ年度なので、駿台文庫の青本を足しても初見の年度は増えません。
それより前の年度が要るなら、学校の蔵書や古い赤本で法学部の問題を探します。早稲田の他学部や慶應法も受けるなら、併願校の赤本を何冊買うかを先に決めます。英語は早稲田商・早稲田政経・慶應法の記事で、同じように失点から本を選べます。
英作文は2023年度から毎年形が変わった。過去5年の形式を一度ずつ書く
年度 | 長文2題の語数(河合塾) | 短いほうの英作文 | 最後の英作文 |
|---|---|---|---|
2022 | 1,959語 | 語句整序 | 絵 |
2023 | 1,883語 | レストランを予約するメール | 絵 |
2024 | 1,953語 | 列車の乗換案内 | 絵 |
2025 | 2,008語 | 課題の締切延長を頼むメール | 地図とグラフを読み、1段落で書く |
2026 | 1,783語 | 2つの主張の論理の誤りを説明する | 理由2つ以上の意見を1段落で書く |
段落の要旨を選ぶ問題は、直近5年では2024年度だけです。2025年度のⅠは段組みの物語文で、2019年度から出ていなかった形でした。正誤の大問は毎年あり、発音の問題は2024年度から3年続いています。
上位の対策記事には、2026年度も図表を分析する英作文だったという説明や、段落の要旨は毎年出るという説明があります。河合塾と代ゼミの速報では、2026年度の最後の英作文は指示文だけの意見文で、段落の要旨を選ぶ問題も出ていません。
大学の入試の変更点のページに、2027年度の法学部の項目はありません。今年と同じ7大問で来ると決めずに、過去5年の形式を一度ずつ書いて練習します。
河合塾は、グラフや絵を読み取って書く対策も勧めています。赤本では絵が省かれているので、読み取りの練習は2025年度の地図とグラフと、2026年度Ⅴの表で行います。
失点の大きい2つを選び、本のこの章をこの量だけ使う
解き終えたら、落とした問いを下の表の8行に振り分けます。正解でも根拠を言えなかった問い、空欄、時間切れで手を付けなかった問いも数えます。私なら、Ⅵ・Ⅶの答案を先生に見てもらってから、誤りの多い2行を選びます。
章とページは、出版社の目次と見本で場所が分かったものです。量はKaupediaが置いた最初の練習の量で、章に載っている問題の数とは別です。過去問の練習には、通しで解き終えた年度を使います。
大問・止まった所 | この本のこの章を、この量だけ | 終わったら今年のどこへ戻るか | やめること |
|---|---|---|---|
Ⅰ(1)・Ⅱ(1)(2):内容一致の選択肢で落とすなら | 着眼点のPartⅠ(10〜29ページ)、解法INDEXの88・123ページ、PartⅡの問題1〜3。その後、解き終えた過去問の内容一致の選択肢40個 | Ⅰ(1)の5問とⅡ(1)(2)。選択肢ごとに本文の場所と、違う所を1語で書く | 正解の記号を覚える。選択肢を全部読んでから本文を頭から読み直す |
Ⅰ:1,000語の後半で失速するなら | 長文1000改訂版から900〜1,200語程度の5題。手元の語数の表示で選ぶ | Ⅰを28分の枠で解き、段落ごとに1行で中身を残して、(3)の要旨まで届くか | 長文問題集を何冊も重ねる。速く読めたことだけを成果にする |
Ⅰ(2)(4)・Ⅱ(4):語句の意味の13個で落とすなら | 前後の文から意味を決められないなら着眼点の42・119ページと過去問30問。語そのものを知らないなら速単上級を1日1英文で48日 | 13個の誤りを、前後の文で決められなかったものと、語を知らなかったものに分けて数える | 英検1級の難語帳を足す。単語帳を覚え終えるまで過去問を待つ |
Ⅲ:正誤の理由を言えないなら | 手持ちの文法書で誤った項目、次に過去問の正誤18問。それでも続くなら門脇改訂版の第1部と第2部の3回から計60題 | Ⅲの4問。下線4か所すべての理由と、ALL CORRECTを選ぶ根拠を言う | 500題を全部解く。頻出1000を全員が足す |
Ⅱ(5):発音の3問を落とすなら | Next Stageの第29章・第30章を音声つきで1周 | Ⅱ(5)の3問 | 発音だけの問題集を買う |
Ⅳ・Ⅴ:空所と表で落とすなら | 本は足さない。2023年度Ⅳの図表と2026年度Ⅴを解き直す。語法が原因ならNext Stageの該当Point | Ⅴの6問。表のどの行と列が根拠かを書く | 図表の問題集を新しく買う |
Ⅵ:論理の説明が書けないなら | PlusのChapter 1から理由・条件・対比・傍証・例示の5つのSection。自分で作った主張10題を各3行で | Ⅵ(1)(2)。割合の計算か反例を入れ、数や例を使う指示を守る | 論理が間違っているとだけ書く。3行をはみ出す |
Ⅶ:意見文が書けないなら | PlusのChapter 2の問題1〜6、Chapter 3の段落の組み方と過去問演習5題。添削は学校の先生 | Ⅶを14分の枠で。理由2つ以上、1段落、90〜100語ほど | 絵の英作文の型を覚える。段落を分ける |
8行を一度に始めず、多い2行から始めます。Ⅵ・Ⅶを書く練習は、2行に入らなくても、全員が2026年度で1回行います。Plusを買うのは、論理の説明か意見文のどちらかが書けない人です。
Ⅰ・Ⅱの内容一致は、選択肢が本文のどこを言い換えたかを先に決める
Ⅰ(1)は、テーマを絞って本文と合わない選択肢を選ぶ問いで、河合塾はこの学部でよく出る形と見ています。Ⅱ(1)は合わない文を6つ選び、Ⅱ(2)は本文から推論できる答えを選びます。Ⅰ(1)とⅡ(1)だけでも、本文と比べる英文の選択肢は40個近くあります(解答の記号からの推定)。
選択肢を全部読んでから本文の頭に戻る解き方では、1,034語を何度も読み直すことになります。段落を1つ読むたびに、その段落に関係する選択肢を片付けます。合う文を選ぶのか合わない文を選ぶのか、いくつ選ぶのかにも先に印を付けます。
内容一致の選択肢で落とすなら、着眼点のPartⅠと問題1〜3を使います。 PartⅠの10〜29ページは、段落のまとまり・前を受ける語句・つなぎ言葉・言い換え・反対の語による対照を順に扱います。内容一致の解き方は解法INDEXの88ページ、リード付きの内容一致は123ページです。
着眼点の公式見本の問題1の解説(30〜31ページ)は、似た2つの事柄と、対になる2つの考えに印を付けて読む所から始まります。設問ごとの解き方は、下線を含む文の意味をつかみ、答えの場所を特定してからまとめる順です。選択肢が合うかどうかを決めるときも、この場所の特定が要ります。
着眼点は国公立大二次の読解総合を扱う本で、問題1にも日本語で説明する設問があります。全20題を法学部と同じ形とは扱わず、記述の設問は答えの根拠の行を示す練習に使います。問題1〜3の後は、解き終えた過去問の選択肢40個で、本文の場所と主語・時点・程度・因果・否定のどこが違うかを書きます。
次の節の長文1000では、解説が答えの場所を段落と文の番号で示します。解いた後は、要約と読み直しで長い文章の流れを追います。着眼点は、文と文のつながりから言い換えを見抜く練習が中心です。内容一致の選択肢で落とす人には着眼点を、1,000語の後半で失速する人には長文1000を勧めます。
着眼点はA5判276ページで全20題です。先生と根拠の場所を一緒に直せている人は、その直しを続けます。内容一致の選択肢で落とすなら、税込1,210円の着眼点〈改訂版〉を選びます(駿台文庫の商品ページ、2026年10月3日)。
長さで失速するなら長文1000の5題。語を知らないときだけ速単上級
1,000語の後半で失速するなら、長文1000改訂版の5題
前半の設問は合うのに後半で落とす人、Ⅰで時間を使い切ってⅡに入れない人は、長さで失速しています。2026年度のⅠは1,034語で、2025年度のⅠは1,327語でした。
『やっておきたい英語長文1000 改訂版』は、900〜1,600語程度の10題で、河合出版の税込定価は1,210円です。長文1000の公式見本の使い方では、各題に語数と標準解答時間が示され、解説に要約が付きます。手元の語数の表示で、900〜1,200語程度の5題を選びます。
見本の問題2は、日本語で答える説明や和訳の設問が多い形で、法学部の選択式とは違います。段落ごとに1行で中身を書き、和訳や説明の設問は答えの根拠の行を示す練習に使います。翌日は時間を測って読み直し、音読前の長文復習の順で、意味のあいまいな文から直します。
2025年度に法学部に合格した人は、速く読むために、資格試験の長文や他学部の過去問を読み続けたと書いています。5題の後は長文問題集を重ねず、法学部の過去問へ戻ります。
物語文の練習には、河合塾が国際教養学部の過去問も勧めています。学校の蔵書で1〜2題読めば足ります。
語句の意味は、前後の文で決められないのか、語を知らないのかを分ける
語句の意味は、Ⅰ(2)の表現の意味5と、Ⅰ(4)・Ⅱ(4)の同義表現8の計13個です。落とした問いを、前後の文から決められなかったものと、その語を知らなかったものに分けて数えます。講評でやや難しいとされたのは、同義表現の2問でした。
前後の文から意味を決められないなら、着眼点の42ページの未知の単語の類推法と、119ページの語句パラフレーズの解き方を読みます。その後、解き終えた過去問の同義表現と表現の意味を30問解き直します。下線の表現を前後の文で言い換え、意味の広さが同じ選択肢を選べたかを見ます。
語そのものを知らないのが主な原因なら、『速読英単語 上級編[改訂第5版]』を足します。Z会の商品ページでは約1,200語を収め、英文ごとに未知語の意味を推測する練習があります。税込定価は1,650円で、48英文を1日1英文で進めると、1周目だけで48日です(速単上級が要る人)。
河合塾は、語彙を受験レベルより広げておくことも勧めています。一方で2025年度の法学部合格者は、難しい単語帳を使いつつも、受験レベルを大きく超える単語は覚えなくてよいと書いています。私なら、広げるのは速単上級の1冊までにし、英検1級の難語帳は足しません。
Ⅲの正誤と発音は手持ちの文法書で直し、Ⅳ・Ⅴは過去問で練習する
Ⅲの正誤は4問で、河合塾と代ゼミはやや易と見ています。下線4か所に誤りがなければALL CORRECTを選ぶ形で、2025年度には1問だけALL CORRECTが正解でした。誤りを探しに行くだけでは、この選択肢で迷います。
正誤の理由を言えないなら、まず手持ちの文法書で誤った項目へ戻ります。次に、解き終えた過去問の正誤18問(2022〜2025年度)で、下線4か所すべてに正しい理由か誤りの理由を言います。見る順は品詞・数・代名詞・動詞の語法・時制です。
それでも理由を言えない誤りが続くなら、門脇渉の『英語[正誤問題]が面白いほど解ける本』改訂版を足します。KADOKAWAの商品ページの目次では、第1部が正誤問題の解き方の原則です。第2部は、品詞と文構造からイディオムと会話表現までの論点別の10回です。
第1部を読み、第2部のうち誤った論点の3回から計60題を解きます。500題すべては解きません。税込定価は1,650円で、早稲田大などの正誤を分析したコラムも入っています。
正誤だけで落とす人の2冊目の選び方は、門脇とZ会の比較にあります。頻出英文法・語法問題1000を足すのは、正誤以外の文法でも落とし続ける人だけです(1000が要る条件)。
Ⅱ(5)は強勢のある母音を選ぶ3問です。手持ちのNext Stageなら、第29章のアクセントと第30章の発音を音声つきで1周し、1日15分で10日ほどです。現役の早大生が書いた記事には、発音を対策しないまま本番を受け、出ていたらと思うと対策すべきだったという振り返りがあります。
Next Stageの4th Edition新装版は税込1,650円です。桐原書店は、旧4th Editionと内容が同じと説明しています(新装版と旧版)。VintageやEngageを持つ人は買い換えず、同じ単元へ戻ります(Next StageとEngage)。
Ⅳ・Ⅴの9問は、基本の語句と表の読み取りを問い、河合塾はどちらもやや易と見ています。本は足さず、2023年度Ⅳの図表と2026年度Ⅴを解き直します。
表のどの行と列が根拠かを書き、more・fewer・twiceのような比べる語と表の数の大小を照らし合わせます。語句の使い方やイディオムで落としたなら、Next Stageの第17〜19章の語法か第20〜24章のイディオムで、該当するPointへ戻ります。
Ⅵ・Ⅶは全員が2026年度を書き、先生に見てもらう
Ⅵは、主張のどこが飛んでいるかを1文で言い、計算か反例で示す
Ⅵは、2つの短い主張について、論理のどこがおかしいかを英語で説明する形です。河合塾によると、数や特定の例を使うよう指示があります。解答欄は各3行です。大学は、状況を正しく理解し、論理的な説明を英語で書けるかを見るとしています。
(1)は割合の数字から誤った結論を出した主張で、代ゼミは英語で説明するのがやや難しかったと見ています。(2)はAならばBを、BならばAと逆に言った主張で、反例を1つ出せば誤りを示せます。試験の翌日には、長文2題は例年より分かりやすかったが、最初の英作文に少し手こずったという受験生の書き込みもありました。
Ⅵは例年にない新しい形なので、PlusのChapter 1「論理的な1文を書こう」から5つのSectionを使います。01理由(2ページ)・03条件(10ページ)・07対比(26ページ)・08傍証(30ページ)・09例示(34ページ)です。割合の主張には対比と条件の1文、逆を言う主張には例示と理由の1文が要ります。
型を読んだら、自分で作った主張10題を各3行で書きます。主張は、割合を混ぜるもの・逆を言うもの・一部の例から全体を言うものの3種類です。数は自分で作り、過去問の数字は使いません。
例えば、生徒の60%が自転車で通い、自転車の生徒の半分が雨の日はバスに乗るとします。雨の日にバスに乗る自転車通学の生徒は、全体の30%です。自転車の生徒の半分という数を全体の半分と読むのが、割合の誤りです。
答案では、1文目で主張のどこが飛んでいるかを言い、2文目で計算か反例を示します。
Ⅶは、理由を2つ以上挙げた1段落を14分で書く
Ⅶは、理由を2つ以上挙げて1つの段落で書く意見文で、解答欄は9行です。河合塾の速報は解答欄の広さから90語ほど、同じ河合塾のKei-Netは100語程度と見ています。大学は、指示に従い、具体的で説得力のある英文で書けるかを見るとしています。
全員が2026年度のⅦを14分で書き、Ⅵと一緒に学校の先生に見てもらいます。理由が1つしかないのか、段落を分けたのか、時制や数の誤りが多いのかを分けます。先生への頼み方は自由英作文の添削の頼み先にあります。
論理の説明か意見文が書けないなら、Plusの5つの型と意見文11題を使います。 意見文の11題は、Chapter 2の問題1〜6(52〜62ページ)と、Chapter 3の過去問演習から選ぶ5題です。Chapter 2は2〜3文で意見を書く13問、Chapter 3は段落の組み方(80ページから)と17問の過去問です。
5題には問題17の早稲田大(法)を含めます。何年度のどの形かは目次から分からないので、今年と同じ意見文としては数えません。
Plusの公開紙面の92〜93ページは、100語程度で賛否を書く慶應義塾大(看護医療)の問題です。主張・理由・譲歩・傍証の組み方が図になり、理由を2つ求められたら2つ書ける立場を選ぶよう解説しています。
Ⅶの理由2つ以上という指示にも、同じ考え方で備えられます。Ⅵの1文の型からⅦの段落までを、1冊で練習できます。論理の説明か意見文が書けないなら、表紙に「PLUS」とある自由英作文編を選びます(桐原書店の税込定価1,650円、2026年10月3日)。
無印の自由英作文編や別の英作文の本で同じ練習ができるなら、無印とPlusの違いを見て、買い足さずに今年の答案を書き直します。基本の1文で文法の誤りが多い人は、和文英訳編の66ポイントのうち、誤った項目を先に直します。
短いほうの英作文は毎年形が変わってきました。2023年度Ⅶ・2024年度Ⅵ・2025年度Ⅴのメールや案内の問題も、各30分で一度ずつ書いておきます。
90分は、英作文を先に書く配分から試す
講師の講評や塾の公開例は、長文2題に50〜65分を置く例が多く、どれも2025年度より前の形を前提にしています。文法から解き、次に英作文、最後に長文という順を勧める例もあります。私なら、最初の通しは次の配分で測ります。
順番 | 大問 | 時間 | 開始からの終了時刻 |
|---|---|---|---|
1 | Ⅲ〜Ⅴ(Ⅲ3分・Ⅳ3分・Ⅴ5分) | 11分 | 11分 |
2 | Ⅵ | 8分 | 19分 |
3 | Ⅶ | 14分 | 33分 |
4 | Ⅰ | 28分 | 61分 |
5 | Ⅱ | 24分 | 85分 |
6 | 迷った問いと転記の見直し | 5分 | 90分 |
英作文を先に書くのは、記述の答えを空欄で残さないためです。現役の早大生も、本番では解き終えて残りが3分だったと書いています。最初から順に解く人も、各大問の時間は同じにします。
この配分は、Kaupediaが2026年度の語数と解答の数から置いた初回の案です。1回目の通しでは、本文を読む時間・選択肢を比べる時間・英作文の時間を分けて書き、超えた所から直します。同じ年度を2回目に解いて速くなった分は、初見の力に数えません。
2月14日までの道筋は、一文が読めるかと最後まで届くかで選ぶ
試験は2027年2月15日(月)で、出願は1月6日〜19日です。計画は前日の2月14日までに置き、10月3日から両端を含めて135日、約19週です。
最初の90分では、47個の正答数と空欄の数、最後の大問に入った時刻を書きます。Ⅵ・Ⅶは、数や例・理由2つ以上・1段落の指示を守れたかを書き、点は自己採点せずに先生に見てもらいます。
次の18個と29個は、道筋を選ぶためにKaupediaが置いた仮の目安です。18個以下は47個の4割未満、29個以上は6割以上に当たります。大学の合格点とも、英作文を含む英語の得点率とも別の数で、正答数で決まらないときは表の8行で誤りの多い2行に戻ります。
A:時間を足しても一文が読めず、正答が18個以下なら
10〜11月は、手持ちの単語・文法と『基礎英文解釈の技術100』の30題で一文を直します。週に1回は、法学部の1段落と選択肢2つへ戻ります。
基礎100は音声オンライン提供版で、税込1,650円です。基礎100でも説明が読めないなら、基礎100・技術100・ポレポレの違いで段階を選び直します。
12月から1月15日は、着眼点で内容一致を練習し、Plusの1文の型と意見文を書きます。1月16日から2月14日は、初見の4年度を通しで解いて直し、新しい本は始めません。
B:文は読めるが90分で終わらず、19〜28個なら
10〜11月は、失点の大きい2つを選びます。長さと内容一致なら長文1000と着眼点、語句の意味と正誤なら過去問の30問と正誤18問、という組み合わせです。それでも正誤の理由を言えない誤りが続くなら、門脇の60題を足します。12月から1月15日は、Ⅵ・Ⅶの練習と2週に1回の通しを続けます。
1月16日からは残った誤りへ戻り、メールや案内の英作文も1回ずつ書きます。
C:90分で最後まで答え、29個以上が複数年度で続くなら
新しい基礎の本は買いません。手持ちと先生で直せるなら、買い足しは0冊です。
10〜11月は繰り返し出る誤りを2つだけ直し、12月からはⅥの自作10題と、理由2つ以上・1段落の意見文5題で指示を守る練習をします。意見文の題は、手持ちの英作文の本か先生に出してもらいます。1月16日からは初見の残りで、迷う問いに印を付けて先へ進む練習をします。
追加の作業時間は、道筋の例で約30〜51時間
次の時間は、Kaupediaが予定作りのために置いた仮の値です。最初の3題で自分の時間を測り、置きかえます。
補強 | 量と仮の作業時間 | 合計 |
|---|---|---|
一文の構造 | 基礎100の30題×(構造と意味の説明25分+翌日の読み直し10分) | 17時間30分 |
内容一致 | 着眼点のPartⅠと解法INDEX120分+3題×(解答25分+解説25分+再現15分)+選択肢40個×5分 | 8時間35分 |
1,000語の長さ | 長文1000の5題×(解答35分+解説と直し40分+翌日の読み直し15分) | 7時間30分 |
語句の意味 | 42・119ページ30分+過去問30問×4分 | 2時間30分 |
語を知らない人の語彙 | 速単上級の48英文×30分 | 24時間 |
正誤 | 過去問18問×4分+門脇の第1部60分+60題×4分 | 6時間12分 |
発音 | 第29・30章を1日15分×10日 | 2時間30分 |
Ⅵの論理の説明 | 5つのSection×30分+自作10題×(書く5分+直し5分+翌日の書き直し3分) | 4時間40分 |
Ⅶの意見文 | Chapter 2の6問×15分+段落の組み方60分+5題×(書く15分+直し15分+翌日の書き直し10分) | 5時間50分 |
メールや案内の英作文 | 3題×30分 | 1時間30分 |
通し1年度 | 本番90分+採点と原因の整理90分+解き直し30分 | 3時間30分 |
道筋の例 | 内訳 | 追加の作業時間 |
|---|---|---|
A | 一文+内容一致+Ⅵ+Ⅶ+通し4年度 | 約51時間 |
B(長さと内容一致) | 長さ+内容一致+Ⅵ+Ⅶ+通し4年度 | 約41時間 |
B(語句の意味と正誤) | 語句の意味+正誤+Ⅵ+Ⅶ+通し4年度 | 約33時間。語彙の24時間を足すと約57時間 |
C | 繰り返す誤り2つの10〜15時間+Ⅵの自作10題+Ⅶの5題+通し4年度 | 約30〜35時間 |
約19週で割ると、Aは週2.6時間ほど、Cは週1.5〜1.8時間ほどです。発音の2時間30分は、Ⅱ(5)を落とした人だけがどの道筋にも足します。通しの直しで同じ誤りを扱ったら、補強の時間に二重に足しません。
これは英語の勉強時間の全部ではなく、19週に散らす追加の作業です。単語の日課、授業、併願校の対策は別に取ります。補強を始めて2週間後に、まだ解いていない問題で同じ誤りが出るかを見ます。
10月からは後に回す本と、その理由
次の本にも学ぶ価値はあります。ただ、10月から2月14日までに全部を終える時間を取ると、今年の失点を直す練習が後になります。
後に回す本・進め方 | 今年の失点に結び付きにくい理由 | 代わりにすること |
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英文解釈教室・透視図の全編 | 法学部の英語に和訳の設問はなく、2026年度の長文は読みやすかった(代ゼミ)。点は選択肢と語句の意味で動く | 一文から読めない人だけ、基礎100の誤読した項目 |
最難関大向けの和文英訳・英作文の本 | Ⅵは各3行、Ⅶは90〜100語ほどの1段落で、長い和文英訳とは形が違う | 基本の1文で誤るなら和文英訳編の誤った項目 |
英検1級の難語帳 | 講評がやや難しいとした同義表現は2問。法学部の合格者も、受験レベルを大きく超える単語は要らないと書く | 語そのものを知らないなら速単上級 |
長文問題集を何冊も順に(The Rules 3から4、ポラリス3、長文700から1000) | どれも長さに慣れる役で重なる。選択肢と本文を比べる練習は、法学部の過去問のほうが近い | 1,000語の後半で失速するなら長文1000の5題 |
段落要旨・語句整序・絵の英作文のための本 | 段落要旨は直近5年で2024年度だけ、整序は2022年度が最後、絵は2024年度までで赤本では省略 | 2024年度Ⅱと2022年度Ⅵを1回ずつ。英作文は2025・2026年度を先に |
会話表現の問題集・聞き取りの教材 | 2022〜2026年度に会話の大問も聞き取りもない | 共通テストを受ける人は、そちらの目的で使う |
頻出英文法・語法問題1000を全員に | 正誤は4問でやや易、空所も基本の語句が中心 | 正誤以外の文法でも落とし続ける人だけ |
早稲田の英語[第12版]を赤本より先に | 学部をまたぐ形式別の本で、2026年度を含まない | 持っている人は第3章の長文を補強に |
英文解釈教室と透視図の比較では、早慶・旧帝大で精読や和訳があるなら透視図としています。早稲田法の英語には和訳の設問がないので、この記事では足しません。
迷った日は、2026年度を90分で解いて止まった所を見る
手持ちと先生で直せるなら、買い足しは0冊です。買う場合は、赤本だけなら税込2,640円です(各出版社の2026年10月3日の表示、送料は別)。着眼点を足すと3,850円、Plusを足すと4,290円で、3冊なら5,500円です。
国語と日本史・世界史も、学部別の過去問から始める順は同じで、国語・日本史・世界史の記事にまとめています。
今日することは、2026年度の英語を90分で解き、落とした問いを表の8行に振り分けることです。
購入先
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- 向く人
- 2026年度の問題と解説が手元になく、法学部の90分を年度別に通して解きたい人。
- 確認すること
- 2022〜2026年度の5年分です。2022〜2024年度は最後の英作文の絵が省かれ、今年を診断に使うと初見の通しは最大4年度です。学校の教材で今年の一式がそろうなら買いません。
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- 収録年度
- 2022〜2026年度の5年分
- 省略
- 英語の2024年度Ⅶ・2023年度Ⅷ・2022年度Ⅶのイラスト
- 問題編
- 別冊
- 向く人
- 一文は読めるのに、選択肢が本文のどこを言い換えたかを示せない人。前後の文から意味を決められないなら、同じ本の42・119ページも使う。
- 確認すること
- 改訂版を選ぶ。国公立大二次の読解総合を扱う本なので、全20題を法学部と同じ形とは扱わず、問題1〜3の後は解き終えた過去問の選択肢40個へ戻る。手持ちと先生で直せるなら買わない。
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- 向く人
- 2026年度のⅥ・Ⅶを書いて先生に見てもらっても、理由・条件・対比・傍証・例示の1文や、理由2つの1段落が組めない人。
- 確認すること
- Ⅵの論理の説明は、型を使って自分で作った主張10題で練習する。問題17の早稲田大(法)は年度と形式が目次から分からないので、今年と同じ意見文として数えない。手持ちの英作文の本で同じ練習ができるなら買わない。
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