要点
- 2026年度は100分・4大問・全問記述で数学80点。必要な章を選び、止まった1〜2作業を8〜12題と東大の過去問3題で補う。手持ちと先生の添削で直せるなら買い足しは0冊
- 文字と変域をまとめられないなら12題。三角形にならない配置を数え漏らすなら8題、交点の区間と境界を落とすなら8題、接線と角度・面積をつなげられないなら8題。練習後は今年の答案へ戻る
- 手持ちで複数分野を補えないなら実戦力向上編改訂版。今年の解説と年度別演習が必要なら文科赤本2027年版。25カ年第13版は2025年度まで。2027年度の統計・数列・整数・ベクトルは別枠で点検する
東大文系数学で秋に参考書を足すか迷ったら、今年の答案で止まった作業を1〜2つ選び、手持ちの必要な章から補います。2026年度の4題は100分・全問記述で、補強は1作業につき8〜12題と東大の過去問3題から始めます。難問集を全冊やらないと間に合わないと焦っても、手持ちと先生の添削で直せるなら買い足しは0冊です。

2026年度は第1問の完成から、もう1題と第4問の小問へ進む
ここでは一般選抜・前期日程の文科数学を扱います。
2026年度は数学80点、100分、4大問、全問記述でした。第1問に誘導の小問はなく、第2・3問は各2小問、第4問は3小問です。完成した図は付いていないので、自分で描いて式と対応させます。
大問 | 今年の題材と答案で必要な作業 | 河合塾 | 駿台 | 代ゼミ | Z会 |
|---|---|---|---|---|---|
第1問 | 放物線の条件を一つの文字と変域へまとめ、囲まれた面積の値域へ移す | 標準 | 易 | やや易 | やや易 |
第2問 | 格子点から3点を選び、三角形にならない配置を余事象で数える | 標準 | やや易 | 標準 | 標準 |
第3問 | 放物線と周期的な折れ線の交点を、区間と文字の境界で場合分けする | やや難 | 標準 | やや難 | やや難 |
第4問 | 接線のなす角を傾きへ直し、接点の配置と相似で面積を扱う | やや難 | やや難 | やや難 | 難 |
全体の評価も、駿台は易化、河合塾は変化なし、代ゼミは難化、Z会はやや難化と割れています。河合塾の分析とZ会の講評でも、第1問と後半の負担には差があります。全体が易しいか難しいかより、自分がどの作業で止まったかを見ます。
Z会は第1問を完成させる方針を示しています。Kaupediaではそれを出発点に、第1問を完成させ、第2問か第3問も完成させ、第4問の取れる小問を積む案を試します。第4問の最後を学び切る時間は、100分の通し演習とは別に取ります。
大問別の配点は大学から公表されていないため、80点を4等分して得点計画には使いません。どの答案を最後まで書けたかと、未完成の題で理由のある記述をどこまで残せたかを、先生と読みます。
第2問は理系と同じ問題です。第4問は文科の後半2小問が理科と共通で、文科には正接の加法定理を使う最初の誘導が加わります。東大理系数学の記事を使うなら、この2題の対応だけを見ます。
第1・3問は文理で別の問題です。理系第1問の積分評価や、第3問の通過領域の教材を、同じ問題番号だからと文科へ持ち込みません。
止まった1〜2作業を、本の章と8〜12題で直す
次の表は、今年の答案から選ぶ最初の補強量です。章の場所は出版社の公式目次で示せますが、指定問題の本文は見本の外にあります。8〜12題は同型題の収録数ではなく、手持ちと学校教材も含めて選ぶ量です。
止まった所 | 使う本の章・場所 | 最初の練習量と東大への接続 | 今年へ戻って直す答案 | やめること |
|---|---|---|---|---|
第1問:文字と変域をまとめられないなら | 『1対1対応の演習 数学Ⅱ 三訂版』方程式・積分と本163頁。実戦力向上編改訂版なら6・52〜56 | 根の和・差4題+面積4題+文字の値域4題=12題。その後、文系25カ年§7などの東大3題 | 20分を目安に、条件から残す文字の範囲を出し、面積の値域と端の達成まで書く | 数学Ⅲの積分本を足す |
第2問:三角形にならない配置を数え漏らすなら | 『場合の数・確率 分野別 標準問題精講 改訂版』第1〜4章。実戦力向上編なら71・82〜84・86 | 等確率・余事象4題+整数条件や対称性を含む計数4題=8題。その後、25カ年§6などの東大3題 | 25分を目安に、分母、重ならない分類、中央の高さが整数となる理由を残す | 確率漸化式の章を先に全部解く |
第3問:交点の区間と境界を落とすなら | 『1対1対応の演習 数学Ⅰ 三訂版』二次関数・本29頁から。実戦力向上編なら21・22・23・33と手持ちの区分グラフ | 解の配置4題+区分されたグラフの交点4題=8題。その後、25カ年§3などの東大3題 | 25〜30分を目安に、調べる区間、根の位置、境界の等号を整理。折れ点は一度だけ数える | 通過領域の章をこの題のために全部解く |
第4問:接線と角度・面積をつなげられないなら | 1対1数学Ⅱ三訂版の三角関数・微分。実戦力向上編なら26・31・46・47と手持ちの相似 | なす角2題+接線2題+文字の範囲2題+相似と面積比2題=8題。その後、25カ年§4・7などの東大3題 | 後半は時間外に60分以上取り、配置と相似から面積を扱う答案を完成させる | 全頂点の座標と面積を最初から展開する |
表の時間は、学んだ後に今年の答案を書き直す目安です。初見で必ずその時間に収まるという約束にはしません。補強後は別年度の未見1題を解き、同じ作業を自力で選べたときに一区切りにします。
文字と変域をまとめられないなら、面積の前に範囲を書く
第1問で面積の計算まで進めたのに値域が出ない人は、積分を増やす前に文字を減らします。頂点と縦軸の条件を使い、根の和・差や頂点形式から、最後に残す文字を一つに決めます。その文字が動ける範囲を先に書きます。
1対1数学Ⅱの公式目次では、複素数と方程式が本33頁、積分が133頁、面積の公式が163頁です。根を個別に求める計算が長くなるなら、和・差で面積へ移せるかを練習します。
実戦力向上編改訂版の6は解と係数、52〜56は面積のテーマです。手持ちも使って12題を選び、毎題、面積を求める前に文字の範囲を1行残します。1対1と青チャートの使い分けと同じく、手持ちの例題と演習で足りるなら巻を買い足す必要はありません。
今年の答案では、範囲の両端を代入しただけで終えません。途中の値も取れるか、端の値を実際に達成するかまでつなぎます。微積分は数学Ⅱで扱えるので、この不足のために数学Ⅲの本は買いません。
三角形にならない配置を数え漏らすなら、分類を先に書く
第2問は、三角形を直接数えようとして図を増やす前に、一直線上に並ぶ配置へ移ります。分母は等確率な3点の組合せにします。選ぶ順序を分母だけに入れると、分子と数え方がずれます。
1列の中で選ぶ配置と、3列にまたがる配置を分けます。後者は水平と斜めを分け、斜めでは中央の点の高さが整数になる条件を文章にします。小さい格子で直接数えた結果と、一般の行数での分類を比べます。
分野別確率の第1・3章は場合の数、第2・4章は確率です。そこから計8題を選び、分母・区別するもの・重ならない分類を答案の最初に書きます。確率の本を演習量で選ぶ方法も、方針は出るが別の設定で止まる人に合わせています。
何を等確率とするかが曖昧なら、8題の一部を『ハッとめざめる確率 第2版』の理解用例題に代えます。戻るのは第1部§1基本の約束・§3樹形図・§6数え方の工夫、第2部§1分数にする・§4論理の活用です。必要な6〜8例題から、今の説明不足に合うものを選びます。
公式見本の本3〜4頁には、考えた後に解説を読み、見ずに答案を再現する使い方があります。ハッとと探求の比較でも、数える意味を言葉で説明する段階を先にしています。理解用の題を8題と別に追加するなら、その時間も後の予定へ足します。
実戦力向上編なら71の格子点、82〜84のグループ分け・区別、86の余事象を使います。71という題名だけで、今年と同じ三角形の問題が載るとは言いません。最後は今年へ戻り、水平と斜めの二重計数、斜めの数え漏れを直します。
交点の区間と境界を落とすなら、解の位置と折れ点を分ける
第3問で各線分との二次方程式だけ解いても、交点数は決まりません。その根が、その線分を定める区間に入る必要があります。まず前半の証明を使って遠方を除き、調べる線分を有限個へ絞ります。
1対1数学Ⅰの公式目次では、二次関数は本29頁からです。解の配置を4題、手持ちの絶対値や区分関数で交点を4題選びます。周期的な折れ線と同型の問題が、この章にあるという指定ではありません。
実戦力向上編の21は軸の位置、22は解の配置、23は不等式の成立条件、33は実数解とグラフです。判別式の後に根の位置を落とす人は、これらの必要題へ戻ります。解ける人は文系プラチカ§1・7の必要な演習へ進めます。
今年へ戻ったら、放物線と線分の差の増減や端点の符号を見ます。文字の値が境界に一致したときの等号を別に扱い、2本の線分が共有する折れ点を2回数えないようにします。図だけで個数を決めず、区間ごとの理由を残します。
軌跡・領域と図形本の比較に出てくる通過領域は、動く図形が通る範囲を扱う学習です。今年の文科第3問は固定された2グラフの交点数なので、先に使うのは解の位置と区間条件です。領域本を持つ人が戻るなら、第1・2章の解の条件と値域に絞ります。
接線と角度・面積をつなげられないなら、配置と相似を描く
第4問は、原点での接線を基準に、ほかの接線の傾きを整理します。文科に加わった最初の小問から、正接の加法定理で角度を傾きへ移します。式の分母が0になる場合も、途中で消さずに扱います。
1対1数学Ⅱの三角関数は本51頁、微分は111頁からです。実戦力向上編なら26の三角関数の公式、31の2直線のなす角、46の接線、47の三次関数の最大最小へ戻ります。角度と接線だけで8題にせず、文字の範囲と相似も各2題入れます。
相似の2題は、微分の章だけから探す指定ではありません。教科書や学校の図形問題で辺の比から面積比へ移す練習をします。面積比を辺の比のまま書く誤りも、そこで直します。
今年の後半では、接点が実在して異なるための条件と、符号で変わる配置を図にします。3本の接線が1点に集まる場合は、問題で指定された面積の扱いに従います。接点が異なる条件と混ぜて、その配置を勝手に消しません。
最初から三角形の全頂点を求めて面積を展開する前に、対称性や相似で短くできるかを考えます。答案を書き直すときは、最初の小問を5分、存在条件までを15分程度の目安にし、最後は時間外で考え切ります。接線の式が書ける人ほど、次は配置と面積比に時間を使います。
手持ちで複数分野を補えないなら、実戦力向上編改訂版を選ぶ
私なら、複数の標準作業を1冊から補うときは実戦力向上編改訂版を選びます。
1対1数学Ⅱは、例題と同じテーマの演習題を続けて解く構成です。2026年6月発売の実戦力向上編改訂版は、97テーマの問題・解答・解説講義と巻末113題で練習する構成です。必要なテーマを目次で選び、手持ちで不足する章だけ使います。
公式見本の目次には、先の表に挙げた場所があります。見本で読める89の解説講義は確率の最大値のテーマで、第2問の格子の同型題とは分けます。必要なテーマと学校教材で量をそろえます。
標準は使えて別の設定で方針を選ぶ練習が要るなら、文系プラチカ四訂版の必要章を6〜10題選ぶ道もあります。第1問は§10、第2問は§4、第3問は§1・7、第4問は§9・10です。実戦力向上編とプラチカの比較で、標準を使う段階と演習を広げる段階を分けます。
文系・理系プラチカの使い分けも、大学名より不足する練習から読みます。標準例題の理由が書けない人は、先に手持ちの例題へ戻ります。
手持ちで複数分野を補えないなら、買い足すのは実戦力向上編改訂版1冊です。河合出版の税込定価は1,320円(2026年10月2日)。購入先では改訂版の表紙を見て、今年の止まった作業に対応するテーマを選びます。
解説・訂正・答案の書き直しまで含めて、補強の時間を取る
ここで置く時間は、Kaupediaが予定作りのために仮定した値です。標準1題は構想・答案20〜30分と解説・訂正15〜20分で計35〜50分。接線と図形を組み合わせる題は、構想・答案25〜40分と解説・訂正15〜20分で計40〜60分とします。
東大の分野別1題は45〜60分、第4問型の重い融合は60〜90分を見込みます。後日、答案を書き直す時間も、標準は15分、計数・境界・融合は20分と置きます。本に書かれた答案の目標時間へ、解説と訂正を含めてしまわないようにします。
補強する作業 | 初回の練習と解説・訂正 | 後日の直しと今年の答案を書き直す時間 | 合計の仮の予定 |
|---|---|---|---|
第1問の文字・変域・面積 | 標準12題+東大3題 | 失敗6題を各15分+今年20分 | 11時間5分〜14時間50分 |
第2問の余事象と分類 | 標準8題+東大3題 | 失敗4題を各20分+今年25分 | 8時間40分〜11時間25分 |
第3問の区間と境界 | 標準8題+東大3題 | 失敗4題を各20分+今年30分 | 8時間45分〜11時間30分 |
第4問の角度・配置・相似 | 融合補強8題+東大3題 | 失敗4題を各20分+今年60分 | 10時間40分〜14時間50分 |
例えば第2・3問を選ぶと、計17時間25分〜22時間55分です。毎週3時間をこの補強に使う仮の予定なら約6〜8週ですが、100分の通し演習と翌年への範囲点検は別に取ります。最初の3題で実際の所要時間を測り、長くかかれば日程か量を組み直します。
年度別の1セットには、100分の演習、90分の解説と原因整理、失敗2題を各20分で書き直す枠を取ります。合計230分で3時間50分です。診断を含めて4セットは15時間20分、6セットは23時間、8セットは30時間40分になります。
同じ変域の題を第1・3問の両方に使うときは、学習時間を一度だけ数えます。今年の答案の書き直しを年度別セットの直しで済ませた分も、表から引きます。未習単元の授業や、先生の添削を待つ日数はこの時間に入れていません。
100分は見渡し5分から、完成させる題を選ぶ
Kaupediaの今年用の試行案では、検算10分を残します。第1問を先に書き切り、第2・3問のうち方針が立つ方へ進みます。第4問には、最初の小問とその先の条件を書く時間を取ります。
作業 | 使う時間 | 経過時間 |
|---|---|---|
4題を見渡し、図と入り方を見る | 5分 | 5分 |
第1問 | 20分 | 25分 |
第2問 | 25分 | 50分 |
第3問 | 25分 | 75分 |
第4問の取り組める小問 | 15分 | 90分 |
検算と境界の見直し | 10分 | 100分 |
第3問の方針が先に立つなら第2・3問を入れ替えます。5〜8分考えても分類・図・式が進まないときに移る区切りも試します。第4問を完成させる案なら、第2・3問の片方を20分程度までにして、第4問へ30〜35分を回す配分と比べます。
公開されている目安には、1題25分を基本に得意不得意で配分を変える例や、最初に完成させる題へ35〜40分、次の題へ30分を使い、残りを小問と修正に回す例があります。上の表はこれらの時間を実測値として借りたものではなく、今年の4題に合わせた案です。
通し演習で順序を変え、最後まで書けた答案と所要時間を残します。一方、学習では第4問の後半に60〜90分を使う日も設けます。100分で選ぶ練習と、難しい後半の理由まで理解する練習を両方進めます。
翌年の大問数や誘導が今年のまま続くと決めつけず、別年度でも配分を試します。2027年度の選抜要項には文系数学が2月25日14時〜15時40分とあります。11月中旬に公表予定の最終募集要項も、日程を決める際に読みます。
今の答案から、秋から2月までの3つの道筋を選ぶ
初見の2年度を、同じ先生と同じ仮の採点基準で見ます。3割・5割は練習の道筋を選ぶ目安で、大学の数学合格点ではありません。 得点率だけでなく、標準の式が立つか、分類や等号の理由を書けるかを優先します。
以下のセット数には、その診断2年度も含めます。すでに今年の解説を読んだ人は、2026年度は答案を書き直す練習に回し、診断にはほかの未見年度を使います。共通テスト、学校の宿題、他科目の学習は、ここで挙げる補強時間の外に予定を取ります。
標準例題が立たないなら、手持ち40題と第1・2問から
初見3割未満を目安に、接線・面積・組合せ・解の配置の標準式も立たない人は、この道筋です。10〜11月は弱い標準40題を手持ちから選びます。週1題は東大の取り組める問も解き、基本がどこで使えるかを見ます。
40題を各30〜45分、失敗20題の答案を書き直す時間を各15分と置くと、25〜35時間です。基礎問題精講と学校の青チャートの選び方も参考に、まず手持ち1冊の弱い章を使います。新しい網羅本の全冊を解く計画にはしません。
12月から共通テスト前後は、第1・2問の不足に表の計19時間45分〜26時間15分を使います。第3問の最初の証明、第4問の最初の小問も白紙にせず、学んだ標準式へつなぎます。統計を含む未習単元があるなら、この時点より早く先生と予定を作ります。
1月後半から2月24日までは、診断込みで計4初見セットと直しを進めます。基礎40題、第1・2問の補強、4セットを足す仮の予定は約60〜77時間です。基礎と補強の重複は引き、未習が多ければ必要な講義と演習を足します。
数学が苦手だった文科三類の合格者は、学校の問題を解けても、青チャートの重要な問題が不足していました。担当講師は本人の答案を見て、回りくどい解法を直すために青チャートへ戻り、別解を扱っています。本の冊数を増やす前に、今の答案のどの選択が長くなっているかを見る理由になります。
標準は解けて初見3〜5割なら、再発する2作業に絞る
標準式は使えるのに、東大では分類・境界・誘導で止まる人は、この道筋です。10〜11月に別年度でも繰り返した2作業を選び、各8〜12題と東大3題へ進みます。実戦力向上編か手持ちの1対1・分野別確率から、該当箇所を選びます。
12月から共通テスト前後は、2〜3週に1回の100分演習へ戻ります。弱い答案を先生に見てもらい、短い別解と比べて、どの条件を使えば計算を減らせたかを書きます。標準が安定している分野だけ、プラチカの演習へ広げます。
1月後半から2月24日までを含め、診断込みで計6初見セットを取ります。難しい後半6題は各60〜90分で時間外に考えます。第2・3問を補う例なら、補強17時間25分〜22時間55分、6セット23時間、後半6〜9時間です。
この3つで約46〜55時間の仮の予定になります。補強の東大3題と後半6題が重なる分は引きます。今年の4題を再び書くときは、解答を覚えて速くなったかより、分類と境界の理由を再現できるかを見ます。
初見5割以上が安定するなら、未解決16題と添削へ進む
複数年度で初見5割以上が安定し、標準の理由も書ける人は、基礎全冊のやり直しを省きます。10〜11月は、第3問の境界、第4問の最後、古い融合問題の未解決部分を計16題選びます。1題60〜90分で構想・答案・別解まで進め、計16〜24時間を見込みます。
12月から共通テスト前後は、十分な条件を書けたか、配置を尽くしたか、計算を短くできたかを添削で直します。1月後半から2月24日までを含め、診断込みで計8初見セットを取ります。16題と8セットで約47〜55時間となり、追加で答案を書き直す時間は別に足します。
毎回4題完成を固定目標にするより、順序を変えたときに完成答案が増えたかを比べます。整数・数列・ベクトル・統計の基本も維持します。既に使える標準まで最初から解き直す時間を、残る説明と配置へ回します。
秋に足す本は、今年の失点へ戻れるものに絞る
ここで「今は要らない」とする理由は、10月から試験日までに直す作業が違うからです。難しい本に価値がないという評価ではありません。全冊を終えることより、2026年度の答案を書き直す日を先に決めます。
今は追加しない本・進め方 | 今年の失点へ届く前に時間を使う理由 | 先にする練習 |
|---|---|---|
数学Ⅲの1対1・プラチカ・計算本 | 文科の二次に数学Ⅲはなく、第1・4問は数学Ⅱで扱える | 根の和・差、面積、三角関数、接線と相似 |
複素数平面・二次曲線の分野別本 | 文科数学Cの範囲はベクトル。理科の別問題の補強になる | 文科の4題を別々に診断する |
ハイレベル理系数学・新数学演習の全冊 | 変域や分類の不足が残るまま、今年にない分野や難しい発想まで増やす | 同じ止まった作業の8〜12題と東大3題 |
標準例題が使えない段階での文系プラチカ | 設定を分析する前に、解説の標準手法で止まる | 手持ちの例題を理由まで書き直す |
マスター・オブ・整数の全冊 | 第2問の整数条件付き計数から、整数の発展全体へ範囲を広げる | 余り・偶奇を計数の説明に使う |
第2問の前に確率漸化式の章を全部 | 今年は操作の反復より、一度に選ぶ点の配置を数える | 等確率な分母、余事象、重複のない分類 |
第3問のために通過領域の章を全部解く | 動く線分が通る範囲と、固定されたグラフの交点数は作業が違う | 根が入る区間、端点符号、境界の等号 |
青チャートとFocus Goldなど網羅本2冊を全部解く | 解ける標準題が重なり、東大の答案を直す時間が減る | 手持ち1冊の必要章を選ぶ |
25カ年・赤本・青本・1点でも多く取る方法の同時完走 | 年度が重なり、冊数ほど初見の演習回数は増えない | 年度別1冊を使い、不足する用途だけ足す |
『新数学スタンダード演習』と『新数学演習』は別の本です。前者を持つ人は、典型演習の必要な節を使えます。現行版の目次にはデータの分析・統計的な推測もあるので、買い足しをせずに範囲点検へ使う道もあります。
東大文系の受験を振り返った人には、新数学スタンダード演習やマスターを反復し、手法の候補を出しやすくした経験があります。だからといって、秋から全員がその2冊を全部解く計画にはしません。今年の止まった作業を直す題を選び、整数の基本は次の点検枠に残します。
2027年度へは統計・数列・整数・ベクトルも点検する
2027年度の大学の選抜要項では、文系は数学Ⅰ・Ⅱ・Aが全範囲、Bが数列と統計的な推測、Cがベクトルです。今年の4題を直した後も、統計・数列・整数・ベクトルを別枠で見ます。出なかった分野を捨てる計画にはしません。
文系プラチカの表題は数学Bを数列に限っています。その1冊を終えても、2027年の数学の全範囲を終えた扱いにはできません。統計は手持ちの教科書で、確率変数・分布・標本・推定・検定へ戻ります。
整数・数列・ベクトルの弱い標準12題を各30〜40分で解き、失敗4題を各15分で直すなら、計7〜9時間の仮の予定です。統計には教科書の整理と標準6題、直しで4〜6時間の点検・維持枠を置きます。未習の統計をこの枠だけで終える予定にはせず、授業と演習を追加します。
実戦力向上編の目次には、96の正規分布・推定と97の仮説検定もあります。必要なら使いますが、2テーマで統計全体が済むとはしません。整数の基本で止まる人は整数の2冊の使い分けへ進み、今年の第2問の計数と学習目的を分けます。
過去問集は今年の解説・分野補強・初見年度で選ぶ
大学公式の2026年度問題ページから、前期の「数学(文科)」を無料で開けます。学校の解説と添削で直せるなら、診断のために本を買う費用は0円です。解説を手元に置く必要と、別年度を解く必要があるときに過去問集を選びます。
過去問集 | 収録年度・構成 | 選ぶ用途と注意 |
|---|---|---|
東京大学(文科)2027年版赤本 | 2020〜2026年度の7年、年度別 | 今年の解説と100分のセットが必要。数学以外も使う |
東大の文系数学25カ年 第13版 | 2001〜2025年度の25年、分野別 | 弱い分野の東大3題を選ぶ。2026年度は収録外 |
2027 東京大学 文科 前期 青本 | 2022〜2026年度の5年、年度別 | 手持ちならこの5年を直す。赤本へ買い替えない |
東大数学で1点でも多く取る方法 文系編 第6版 | 公式紹介は2011〜2025年度・61題。見本には1996年度1題も採る説明 | 構想と答案の直し方を学ぶ。2026年度は入らない |
25カ年では、第1問の補強は§7整式の微積分、第2問は§6確率・個数、第3問は§3方程式・不等式・領域、第4問は§4三角関数と§7へ進みます。学校で別年度を用意できる人は、同じ作業の3題をそこで選んでもよい順です。分野別本を買うこと自体を必修にはしません。
『1点でも多く取る方法』は、同じ停止が続き、答案を短く直す過程も学びたい人の追加用です。場合の数・確率は第4章、座標は第5章、数学Ⅱの微積分は第7章から3〜6題を選びます。解いた後に解説を閉じ、構想と答案を再現して書く練習にします。
年度の重なりを引き、通しに残す問題を先に決める
25カ年と赤本は、2020〜2025年度の6年が重なります。異なる年度は25+7−6で26年です。25カ年と青本は2022〜2025年度の4年が重なり、25+5−4で同じ26年になります。
赤本と青本も2022〜2026年度の5年が重なります。『1点でも多く取る方法』の2011〜2025年度は25カ年の中に入り、赤本とは2020〜2025年度、青本とは2022〜2025年度が重なります。答案の学び方を増やす本と、未見年度を増やす本を分けて選びます。
2026年度の解説を読めば、赤本に残る未見は最大6年度、青本は最大4年度です。分野補強で一部を先に解いた年度も、全4題初見のセットから外します。2022〜2025年度など最近の未見年度を通しに残し、補強は2021年度以前から選びます。
6〜8セットを置く人は、古い未見年度を学校や手持ちの25カ年で確保します。2015〜2021年度も通しに使いたいなら、補強をさらに古い年度へ移します。今年を解説なしで書き直す日は、初見の回数に加えません。
数学以外も含めて何年分を解くかは、東大文科の赤本は何年分必要かで決めます。
今年の解説と年度別演習が必要なら、文科赤本2027年版
年度別本を新たに1冊選ぶなら、7年分を含む文科赤本2027年版を選びます。5年分の青本が手元にあり、解説と添削で直せる人は、その1冊を使います。赤本と青本の同じ問題の解説紙面は比べていないので、解説の優劣を買い替えの理由にはしません。
今年の解説と年度別演習が必要なら、東京大学(文科)2027年版です。教学社の税込定価は2,695円(2026年10月2日)。購入先では「文科」「2027年版」の表紙を見て、今年を含む7年を答案の直しに使います。
25カ年の教学社の税込定価は2,750円、青本は駿台文庫の税込定価3,300円です。『1点でも多く取る方法』は東京出版の税込表示で1,760円です(いずれも2026年10月2日)。全冊を買う費用と、今の不足に使う費用を分けます。
実戦力向上編と赤本を両方買う場合の本代は1,320+2,695で4,015円です。赤本と25カ年なら5,445円で、送料・手数料は別になります。手持ちと学校の添削で済む人は0円のまま、今年の答案へ戻ります。
今日の1回は、公式の2026年度4題を100分で解き、止まった作業を答案に残します。先生に見てもらい、文字の範囲・分類・境界・配置のどれを直すか一つ決めます。手持ちで直せるなら買い足さず、その作業の8〜12題から始めます。
購入先
価格・在庫は購入先でご確認ください。広告リンクを含みます。
- 向く人
- 文字と変域をまとめられないなら6・52〜56、三角形にならない配置を数え漏らすなら71・82〜84・86へ。交点の区間と境界を落とすなら21・22・23・33と手持ちの区分グラフ、接線と角度・面積をつなげられないなら26・31・46・47と手持ちの相似を使う人。
- 確認すること
- 2026年6月発売の改訂版で97テーマ。税込1,320円は2026年10月2日の河合出版表示。指定箇所は目次での対応で、問題本文は見本外です。手持ちも含めて8〜12題を選び、全冊を先に終える予定にはしません。
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- 判型・ページ数
- A5判・336ページ・2色
- 構成
- 本編97テーマ+巻末演習113題
- 出版社表示の発売日
- 2026年6月2日
- 向く人
- 2020〜2026年度の7年を年度別に解き、数学以外の科目も使う人。学校の解説と添削では今年の答案を直せない人。
- 確認すること
- 文科の2027年版を選びます。税込2,695円は2026年10月2日の教学社表示。25カ年とは2020〜2025年度の6年が重なります。今年を解説まで読めば残る未見は最大6年度。手持ちの青本で足りる人は買い替えません。
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