要点
- 旧版を持ち、統計・期待値を手持ちで補えるなら旧版を続ける。ベクトル・複素数平面・式と曲線は旧版にもある
- 統計・期待値を手持ちで補えないなら2025年改訂版。307問のうち、統計的な推測は問題164〜170の7問。これから初めて買う人も改訂版を選ぶ
- 現行範囲の演習本がそろっているなら追加購入は要らない。迷ったら不足を学校教材で探す。旧版で解けなかった典型問題は、そのまま復習する
旧版を持つ人は、統計・期待値を手持ちで補えるなら買い直さずに続けます。旧版の数学Bは数列・ベクトルに限られ、改訂版は統計的な推測を7問収録しています。旧版で勉強した時間を無駄にしないために、迷ったら不足を学校教材で探します。

統計・期待値を手持ちで補えるなら旧版を続ける
私なら、旧版の必須問題をまだ自力で解けない人には、まずその復習を勧めます。式を立てる理由や場合分けを忘れた問題は、新しい表紙に替えても解き直す必要があるからです。
買い直しが要るのは、受験に必要な統計・期待値を手持ちで補えない人です。基礎を終えた人が入試演習を1冊にまとめたいなら、2025年改訂版へ替えます。これから初めて買う人も、現行範囲を選び直す手間の少ない改訂版にします。
現行範囲の演習本がそろっているなら、良問問題集を新旧どちらも追加購入する必要はありません。今ある問題を解き、間違いの理由を直すほうが先です。
統計・期待値を手持ちで補えないなら、表紙に「改訂版」「数学I+A+II+B+III+C」「307題」とある本を選びます。紙の本の税込定価は1,760円です(旺文社、2026年10月2日)。支払総額には購入先の送料・手数料も加わります。
新装版は表紙の変更、2025年改訂版は統計まで広がる
中古の300問版には、2016年に出た版と2022年の新装版があります。新装版は表紙を変更したもので、内容は同じと出版社提供の書誌に記されています。2022年の本を買っても、新課程の不足を埋めたことにはなりません。
2025年改訂版は、統計的な推測を加えた21章です。問題編は16ページ、解答編は8ページ増えています。ただし、300問と307問の差の7問を、そのまま新規問題の総数とは数えられません。
買い直しに関わる差 | 旧版・2022年新装版 | 2025年改訂版 |
|---|---|---|
入試問題の総数 | 300問 | 307問 |
数学Bの収録範囲 | 数列・ベクトルと明記 | 数列に加え、統計的な推測を第12章に収録 |
統計・期待値の探し方 | 新課程分は学校教材などへ | 仮説検定の考え方は問題70、期待値は77・79、統計的な推測は164〜170 |
ベクトルの位置 | 第12章 | 第19章 |
複素数平面・式と曲線の位置 | 第13・14章 | 第20・21章 |
問題編/解答編の量 | 128/272ページ | 144/280ページ |
旧版にも、現在の数学Cに当たるベクトル・複素数平面・式と曲線があります。表紙にCがないことと、これらの単元がないことは別です。旧版でベクトルの内積や複素数平面を練習している人は、その問題を続けられます。中古を買うなら、分離式の解答編も付いている本を選びます。
統計を補うなら、データの分析と統計的な推測を分ける
旧版の第5章にもデータの分析があります。平均・分散の計算と、標本から母集団を推定する練習は別です。旧版は数学Bの範囲を数列・ベクトルに絞っています。
改訂版の商品ページに載る紙面見本では、問題70に仮説検定の考え方があります。別の第12章は問題164〜170で、索引には推定が166・167・170、仮説検定が165・166・169と載っています。推定や検定を使う入試問題を探すときは、この章へ進みます。
これは教科書を初めから教える講義本ではなく、入試問題を解く本です。改訂版で統計の7問を始める前には、確率変数・分布や推定・検定の意味を教科書で学びます。平均と分散を計算できる段階から、いきなり入試の検定問題を解く予定にはしません。
受ける範囲と不足分は、次の順に並べると決まります。
自分が使う範囲 | 学校教材で探す所 | 決めること |
|---|---|---|
数学Iのデータの分析 | 仮説検定の考え方 | 説明だけでなく、自分で答える問題と解答があるか |
数学Aの場合の数・確率 | 期待値 | 値ごとの確率を使って期待値を求める練習があるか |
数学Bの統計的な推測 | 確率分布、推定、仮説検定 | 受験で使うなら、その範囲の演習と解答があるか |
現行の教科書と学校の問題集を横に置き、この3項目の問題と解答を探します。学校教材で見つからなければ、手持ちの別の参考書も探します。載っていれば1問解き、誤った所を解答で直します。
共通テスト数学Ⅱ・B・Cは、2027年度も4項目から3項目を選択解答します。統計的な推測を選ばず、個別試験でも使わない人は、数学Bの統計のためだけに買い直す必要はありません。その場合も、数学Iの仮説検定の考え方や数学Aの期待値は、学校教材で練習します。
統計を選ぶか自体で迷う人は、共通テストで統計的な推測を選ぶ条件を先に決めます。
解説の見本で分かるのは、買い替えより復習の進め方
新旧の数と式は、どちらも問題1〜18の18問です。確認6問・必須9問・レベルアップ3問という内訳も同じです。因数分解、二項定理、恒等式、剰余の定理と進みます。新課程に替わっても、こうした計算や証明を復習する役割は残ります。
旧版の指数・対数の問題編76〜77ページでは、公式とグラフの整理の後に、指数・累乗根と対数の計算があります。続く常用対数の問題は、数の桁や一定割合で増える量を扱います。公式を知るだけでなく、何を指数で表すかまで自分で決める練習です。
解答の見本も、旧版と改訂版で読み方は共通です。旧版のベクトルは、正六角形を合同な正三角形に分ける方針を示してから、ベクトルの和を計算します。改訂版の集合・場合の数では、ベン図を描く方針の後に要素を数え、右欄で図のどの部分を数えたか説明します。
APPROACHで方針をつかみ、解答と右欄を読み、閉じて書き直す。 この進め方は旧版でもできます。同じ問題の解答が改訂でどれだけ変わったかは見本で比べられないので、解説の改善を理由に買い直す判断には使いません。
基礎問題は解けるのに、良問問題集では初見の正答が4割ほどで、別の本へ替えるか悩む人がいます。旧版を全問解いた講師は、右欄の説明を評価しています。一方、旧版を使った別の講師は、解法の発想の説明が足りないとしています。
私なら、いまの解説でつまずいた1問を学校の先生に質問します。方針を聞いた後に自分で答案を作れるなら、今の本で復習を続けます。教科書の例題でも式を立てられないなら、改訂版を買う前にその単元の基礎へ戻ります。
統計7問を補う時間と、旧版の復習時間を別に取る
改訂版の統計的な推測7問に、1問30分を割り当てるなら、1回取り組む枠は3時間30分です。解く・解説を読む・答案を書き直す時間を含む、Kaupediaの試算です。学習者の実測ではなく、教科書を読む時間と後日の復習は別に取ります。
旧版で間違えた問題が20問残る人が、同じ1問30分で解き直すなら10時間です。統計が必要な人は、その復習に加えて統計の枠を取ります。新しい7問に取り組んでも、旧版で残った20問を解けるようにしたことにはなりません。
統計・期待値を手持ちで補えるなら、買い直しの本代は0円です。中古の安さだけで選ぶと、足りない単元の教材を後から買う可能性もあるため、これから初めて買う人は改訂版を選びます。
迷ったら不足を学校教材で探す
旧版の目次と学校教材を並べ、上の表の仮説検定の考え方・期待値・必要な統計的な推測がどの教材にあるか書きます。問題と解答がそろえば旧版を続け、解けなかった典型問題の復習へ戻ります。
統計・期待値を手持ちで補えないなら、必要な範囲の入試演習を1冊にまとめられる2025年改訂版を選びます。
今日することは、必要な統計・期待値の問題と解答を、学校教材の目次から探すことです。
購入先
価格・在庫は購入先でご確認ください。広告リンクを含みます。
- 向く人
- 基本問題を終え、統計・期待値を手持ちで補えない人や、初めてこの問題集を買う人。新課程の入試演習を1冊にまとめ、解答のAPPROACHを読んで復習を進めたい人。
- 確認すること
- 旧版を持ち、統計・期待値を手持ちで補えるなら買い直さずに続けます。表紙の「改訂版」「数学I+A+II+B+III+C」「307題」で選びます。教科書の基本問題で止まる人は先に学校教材へ戻ります。
書籍の仕様を見る
- 判型・ページ数
- A5判・問題編144ページ+解答編280ページ
- 収録問題数
- 307問・2025年改訂版
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