要点
- 手持ちの必要時間が演習枠を超えるなら、手持ちを絞る。週8時間の演習枠は14週で112時間。必要時間144時間なら32時間分を予定から外す試算
- 手持ちの必要時間が演習枠に収まるなら、手持ちを続ける。演習枠が余り、未着手の共テ形式の問題がないなら、科目別の記事で1冊を選ぶ
- 迷ったら手持ち1科目の未消化量を数える。追加支出0円で始め、志望校の換算配点と今週直せる単元で優先順位を付ける
自力で解き直せるのに手持ちが終わらない高3は、手持ちの必要時間が演習枠を超えるなら、手持ちを絞ります。残り100日でも、週8時間の演習枠は14週で112時間なので、必要時間144時間なら32時間分を予定から外します(試算)。全部終わらない不安で買い足したくなっても、迷ったら手持ち1科目の未消化量を数えます。

最初にするのは、追加支出0円の計画の見直しです。 手持ちの問題集、直近の模試の答案、志望校の2027年度の入試案内、時計、紙1枚を使います。最初の20分を目安に1科目の残りを数え、その後の普段の勉強で解答・採点・復習の時間を測ります。この記事の表はそのまま紙に写せ、アプリの登録や有料講座の契約は不要です。
この方法が合うのは、解説を読めば自力で解き直せ、予定した勉強には取り組めている人です。解説を読んでも同じ1問を説明できない状態が続くなら、その問題を学校の先生へ持っていきます。量を減らすだけでは理解のつまずきが残るので、先にその1問を解ける状態にします。
2027年の100日前は10月8日。学習量は週の時間で決める
大学入試センターのQ&Aでは、本試験は2027年1月16日・17日です(2026年9月30日確認)。初日の1月16日までの日付差は、10月1日なら107日、10月8日なら100日、10月20日なら88日。試験当日を勉強できる日として重ねて数えません。
10月8日から1月15日までは、14週と2日あります。以下は14週で計算し、最後の2日は新しい単元を入れず、直近の誤答を見直す例です。10月20日に始めるなら12週と4日なので、同じ週8時間でも12週分は96時間になります。
「あと100日あるから、この本も終えられそう」という見積もりは、学校のある高3には大きく出やすいものです。授業・移動・食事・睡眠を引き、自分で使える時間から組み立てます。冬休みや模試のある週は、週ごとに別の時間を入れます。
科目の優先順位は、志望校の換算配点と今週直せる単元で付ける
点数の低い科目を、そのまま最優先にするより、大学が何点として使うかを先に見ます。直近の模試の素点と、志望校で換算した点を分けて書きます。英語はリーディングとリスニングも別の行にします。
実例として、津田塾大学の2027年度一般選抜B方式では、英語英文学科の共通テスト英語はリーディングとリスニングの合計200点を100点に換算します。国際関係学科は、リーディングを80点、リスニングを20点に換算して合計100点です(2026年9月30日)。同じ大学でも、英語の1点の重さが違います。
仮にリーディングが60点で目標80点、リスニングが40点で目標70点なら、差は次のとおりです。
同じ模試の点と仮の目標 | 素点での差 | 英語英文学科B方式での差 | 国際関係学科B方式での差 |
|---|---|---|---|
リーディング60点、目標80点 | 20点 | 10点 | 16点 |
リスニング40点、目標70点 | 30点 | 15点 | 6点 |
換算後の差は、前者ではリスニング、後者ではリーディングの方が大きくなります。目標までの差は、今後伸ばせる点の予測とは別です。 直近の答案で、語彙、設問の読み違い、時間切れのどれが残っているかを見て、今週の手持ち教材で直す単元を選びます。
私なら、次の順で並べます。
- 志望校で使う科目・選択範囲を残す。大学独自の換算や高得点科目の採用条件も入れる。
- 換算後の目標との差が大きい科目から、答案の誤答に対応する単元を拾う。
- その単元を手持ちの解説で解き直し、今週の演習枠に入る量を選ぶ。
未習の単元は「読めばすぐ解ける単元」と分けます。授業でいつ習うかも表に書き、初めて学ぶ時間を別に取ります。苦手科目を丸ごと後回しにせず、必要な基礎を小さく予定に入れます。
二次・私大の個別試験も残します。上の公式案内でも、英語英文学科は個別英語200点、国際関係学科は小論文300点です。共通テストの換算後の差だけで、個別試験の時間まで全部移すと、入試全体の配分が崩れます。
手持ちの未消化量は、解答から復習までの時間に直す
ページ数より、同じ種類の問題を何問残しているかで数えます。数学の短問と英語の長文1題を同じ1問として足すと、負担が見えなくなるからです。目次から単元を分け、未着手の問題と、解いたが自力で解き直せない問題に印を付けます。
普段の勉強で、同じ単元・同じ形式の問題を解き、採点し、解説を読んで解き直すまでの時間を測ります。数学の短問なら5問を一まとまりにするなど、易しい1問だけで見積もらず、複数問の合計を問数で割ります。長文や通し問題は1題・1回分ごとに測ります。
5問は短問の時間差をならすための最初の目安です。次の単元が難しくなれば、その単元でも測り直します。
紙には、次の式と表を書きます。
必要時間=未消化問題数×1問の学習時間+数日後の解き直し時間
科目・単元 | 志望校の換算配点/目標までの差 | 手持ちの本・残りの問題番号 | 未消化問題数 | 1問の学習時間 | 数日後の解き直し時間 | 必要時間 | 今週入れる量 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
例:数学の確率 | 自分の入試方式で記入 | 自分の本から記入 | 20問 | 15分 | 5問×12分 | 6時間 | まず8問+後日の解き直し |
自分の科目・単元 |
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例の20問・15分・5問・12分は仮の値で、20×15+5×12=360分、6時間です。すでに間違えた問題を「未消化問題数」に入れたら、その最初の解き直しは1問の学習時間に含めます。「数日後」の欄は、さらに日を置いて解く時間です。
この表で分かるのは、予定した勉強にどれだけ時間が要るかです。合格できる点数や、覚えるまでの回数は、実際の答案で見ます。翌週も同じ問題を解けなかったら、解き直しの時間を増やして計算し直します。
週8時間の演習枠なら、144時間の手持ちから32時間分を外す
まず、1週間の勉強を全部書きます。以下は平日4時間を5日、休日5時間を2日取れる高3の週30時間という仮の計画例です。授業中の時間や移動は、この30時間に足していません。
週30時間の使い道 | 時間 | 入れる勉強 |
|---|---|---|
毎日の復習 | 7時間 | 単語・用語・リスニングなど、すでに続けている課題 |
二次・私大の個別試験対策 | 7時間 | 志望校の過去問と解き直し |
共テの通し演習とその復習 | 6時間 | 必要科目を週ごとに回し、採点・復習まで行う |
予定のずれに使う予備 | 2時間 | 学校の課題増、解き直しの延長 |
手持ちの未消化単元を進める演習枠 | 8時間 | 上の表で選んだ問題 |
演習枠は30−7−7−6−2=週8時間。14週で112時間です。 予備2時間は、この例で遅れを翌週へ持ち越しにくくするために空けた値です。必要な予備は直近の予定と実績の差から変えます。毎日の復習や通し演習に入れた問題は、未消化単元の演習枠で二重に数えません。
残っている教材を同じ時間の単位に直すと、次のような量もありえます。問数と1問の時間はすべて仮の値で、特定の本の収録問題数ではありません。
手持ちの未消化量の例 | 解答・採点・復習 | 数日後の解き直し | 合計 |
|---|---|---|---|
数学の短問120問 | 120問×15分=30時間 | 30問×12分=6時間 | 36時間 |
英語リーディングの大問24題 | 24題×40分=16時間 | 6題×20分=2時間 | 18時間 |
国語の大問30題 | 30題×30分=15時間 | 9題×20分=3時間 | 18時間 |
理科の短問150問 | 150問×12分=30時間 | 30問×12分=6時間 | 36時間 |
地歴公民の短問120問 | 120問×10分=20時間 | 24問×10分=4時間 | 24時間 |
情報の短問50問 | 50問×12分=10時間 | 10問×12分=2時間 | 12時間 |
合計 | 121時間 | 23時間 | 144時間 |
手持ちの必要時間が演習枠を超えるなら、手持ちを絞ります。この例は144−112=32時間分が超過。毎日の復習や通し演習を削って全部を入れる前に、同じ型が別の本と重なる問題、答案で解き方を説明できた型の追加問題から、32時間分を予定から外します。
必須の未習範囲や、模試で繰り返し落とす基礎は残します。外せる32時間分が見つからなければ、必要な範囲と週の時間を学校の先生と一緒に見直します。点を落とした科目を丸ごと捨てる判断には使いません。
たとえば今週の8時間は、数学3時間、理科2時間、地歴公民2時間、情報1時間に振る形があります。英語と国語は毎日の復習と通し演習に入っている、という前提の配分です。来週は答案と残りの量を見て変えます。
この8時間は、今週の予定を決める量です。 14週ずっと同じ科目比率で固定せず、模試の週や冬休みは時間を入れ直します。週20時間しか取れない人が上の22時間を先に予約すると演習枠は残らないので、各課題の量から組み直します。
手持ちが収まるなら続ける。枠が余るときだけ次の1冊を選ぶ
手持ちの必要時間が演習枠に収まるなら、手持ちを続けます。解き直しと通し演習の時間まで入った計画なら、追加支出0円で進められます。教材が途中だからという理由だけで、買い替える必要はありません。
2026年8月の知恵袋では、地方国公立理系志望の高3が、別の共テ教材を足すか迷っています。国語は未着手、情報の本は3分の1ほどで、ほかの問題集も残る状況です。新しい教材を勧める回答もありますが、この状況なら、まず手持ちの残りを数え、新しい1冊が入る時間を出す方が先です。
教材を増やすことで必要な練習ができる場合もあります。 演習枠が余り、未着手の共テ形式の問題がないなら、科目別の記事で1冊を選びます。選ぶ前に、学校の配布問題や手持ちの予想問題集の残りも数えます。解答だけでなく採点・復習まで入る量を選ぶ、という時間の条件は同じです。
- 数学の通し演習を足すなら、共通テスト数学の予想問題集の比較。手持ちとの重なりと解説で選びます。
- 国語の通し演習を足すなら、共通テスト国語の予想問題集の比較。学校でもらった本を含めて、次に使う1冊を決めます。
迷ったら手持ち1科目の未消化量を数える
今夜は20分を目安に、手持ち1科目の目次を開き、未着手と解き直しが必要な問題の番号を上の表へ書きます。普段の勉強でその範囲の時間を測れば、明日の予定を冊数から問題と時間に変えられます。
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