要点
- 解法を整理するなら基礎問題精講。迷ったら基礎問題精講です。111題の精講で考え方を押さえ、解説でその問題の手順をたどります。
- 同じ問題は解き直せるのに、条件が変わると止まるなら良問問題集。342問の確認・必須・レベルアップから必要な問題を選べ、100問に絞る使い方もあります。
- 学校の演習で足りるなら買い足しません。まず学校の1問を翌日に解き直し、同じ問題の再現と別の問題への応用を分けます。
![化学[化学基礎・化学]基礎問題精講 五訂版の表紙](/api/media/file/chemistry-nyumon-vs-kiso-kiso-5-cover-152cac73.jpg)
解法を整理するなら基礎問題精講。迷ったら基礎問題精講
化学[化学基礎・化学]基礎問題精講 五訂版
全範囲を履修し、解法を整理するなら基礎問題精講、同じ問題は解き直せるのに、条件が変わると止まるなら良問問題集を選びます。決め手は111題の精講で考え方をまとめるか、342問を3段階から選んで演習を増やすかで、迷ったら基礎問題精講です。買った本をまた積みそうで不安なら、まず学校の1問を翌日に解き直し、学校の演習で足りるなら買い足しません。

この2冊は、化学を初めて習うための講義本ではなく、習った内容を入試問題で使うための本です。解説を読んでも物質量や価数が分からないなら、学校の教科書と授業に戻ります。学校に解説と未演習の類題がそろっているなら、先にその問題を使います。
解法を整理するなら、111題の基礎問題精講を選ぶ
私なら、公式は知っているのに、問題を読むとどの式を使うか決まらない人に基礎問題精講を選びます。五訂版の公式紹介では、111題を選び、精講で重要な考え方を押さえてから解説へ進む構成です。問題ごとの計算を追う前に、その計算が成り立つ理由を整理できます。
たとえば中和なら、酸と塩基の濃度や体積をただ掛けるだけでは足りません。等しくするのは酸と塩基それぞれの物質量ではなく、中和する水素イオンと水酸化物イオンの物質量です。硫酸と水酸化ナトリウムなら、硫酸の価数2をどこに入れるかが分かれ目です。
ここで、0.10mol/Lの硫酸10mLを、0.10mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で完全に中和する自作の例を考えます。硫酸は0.0010molなので、水酸化ナトリウムはその2倍の0.0020mol必要です。必要な体積は0.020L、つまり20mLになります。
20mLという答えを覚えるより、なぜ2倍になるのかを反応式から説明することが先です。硫酸と水酸化ナトリウムは1対2で反応します。これを説明できず、解説の式を写して終わる状態なら、別の問題を増やす前に精講で考え方を読み直します。
基礎問を読みやすいと感じる人ばかりでもありません。化学の説明を分かりやすく感じなかった人が、別のマーク問題では以前より解けたと書いた人もいます。読み心地だけで替えず、翌日に式を自力で立てられるかで、説明が身についたかを見ます。
解法を整理するなら、紙の『化学[化学基礎・化学]基礎問題精講 五訂版』を選びます。旺文社の税込定価は1,540円(2026年10月1日)。購入先では表紙の「五訂版」で、エンタルピーに対応した版を選びます。
同じ問題は解き直せるのに、条件が変わると止まるなら、良問の確認・必須を使う
同じ中和の問題は翌日に解き直せるのに、酸が変わると価数を入れ違える。与えられる量が質量になると、物質量へ直すところから止まる。この段階で足したいのは、説明をもう一度読む本より、条件を読み取って自分で方針を選ぶ練習です。
良問問題集の改訂版は342問を3段階に分けています。確認問題は入試問題を解く準備、必須問題は入試の典型、レベルアップ問題は入試で差がつく問題という分け方です。私なら最初は確認・必須を使い、同単元で解けなかった問題の周辺へ演習を広げます。
学校教材の問題を覚えてしまい、別の聞かれ方で止まっていた受験生が、良問へ移って理解のあいまいさに気づいたという合格体験記もあります。この人は講義本にも戻っていたので、良問だけで理解を作るより、演習で穴を見つけて説明へ戻る使い方が合います。
同じ問題も翌日に再現できないなら、まだ類題不足と決めず、その問題を解き直します。同じ問題を解けることと、別の問題を解けることを分けると、良問を増やす目的がはっきりします。学校に未演習の類題がある人は、それを先に解けば追加の書籍代はかかりません。
同じ問題は解き直せるのに、条件が変わると止まるなら、紙の『化学の良問問題集[化学基礎・化学] 改訂版』を選びます。旺文社の税込定価は1,760円(2026年10月1日)。購入先では表紙の「改訂版」「342題」と、問題編・解答編がそろう本を選びます。
良問も100問に絞れるので、短さより足りない練習で選ぶ
良問は、買ったら342問全部を解く本だと思うと重くなります。しかし公式には、テーマ・形式から探す学習ナビゲーターと、選んだ100問を解く使い方があります。問題数が少ないから基礎問、多いから良問、だけでは選べません。
選ぶときの差 | 基礎問題精講 五訂版 | 良問問題集 改訂版 |
|---|---|---|
学習の組み方 | 111題の精講と解説で、重要な考え方を整理する | 342問の3段階から、必要な演習を選んで広げる |
範囲を絞る仕組み | 精選された基礎問と、理論・無機・有機の章末演習 | テーマ・形式から探す学習ナビゲーターと、選抜100問 |
問題と解説の形 | 336ページの本冊 | 問題編240ページ+解答編240ページ。2冊に分離できる |
紙の本の税込定価 | 1,540円 | 1,760円 |
価格は2026年10月1日の旺文社の表示です。差額は220円。両方を一度に買うと定価合計3,300円になるので、まず一冊に絞り、送料・手数料を含む支払総額は購入先で見ます。
基礎問にも章末演習があり、良問にも解説があります。説明の丁寧さを一方だけの特長にせず、基礎問は考え方を整理するため、良問は自力で選ぶ練習を広げるために使い分けます。短く始めるなら良問の100問も使えますが、式を選ぶ理由が曖昧な人には、精講を読む基礎問を先にします。
店頭では、解法を整理するなら基礎問の「酸と塩基」で、考え方から解答までをたどります。同じ問題は解き直せるのに、条件が変わると止まるなら、良問の第7章「酸と塩基の反応」の確認・必須を見て、今つまずく条件に近い問題を探します。
初回演習は1日3題・問で予定を組み、解き直しは別に取る
予定を立てる例として、番号一つにつき解く時間5分+説明を読む時間10分=15分を仮に確保します。1日3題・問なら45分です。これは実測した速さではなく、最初に予定へ置く時間枠です。
最初に選ぶ範囲 | 1日3題・問で見る日数 | 初回の合計時間枠 |
|---|---|---|
基礎問の111題 | 37日 | 27時間45分 |
良問の342問全部 | 114日 | 85時間30分 |
良問の選抜100問 | 34日 | 25時間 |
基礎問の111題と良問の342問は、各番号の中の小問や論点の量がそろっていません。基礎問の章末演習も表の111題とは別です。この表から、良問が約3倍の負担、基礎問なら37日で習得できる、とは決めず、最初の単元で実際にかかった時間に直します。
良問の確認・必須だけを使うなら、選んだ番号の数で予定を作ります。100問だけを使う計画と、確認・必須を全部使う計画は別です。表の34日は前者で、後者の終了日ではありません。
記録する日 | ノートに残すこと | 次にすること |
|---|---|---|
当日 | 解いた番号、式を選ぶ理由、詰まった箇所、所要時間 | 解説を読み、答えを写すだけで終わらず方針を書き直す |
翌日 | 解説を閉じて同じ問題を再現できたか | 再現できなければ、その問題の説明へ戻る |
同じ問題を再現した後 | 同単元の未演習問題でも方針を立てられたか | 条件が変わって止まったところを練習する |
解き直しには、初回45分とは別に時間を取ります。3題・問を一日に入れられないなら、初回を減らして翌日の再現を残します。最初から全問を何周もする予定より、独力で解けなかった番号を残す方が、次に必要な練習が見えます。
学校の演習で足りるなら、手元の本を続ける
学校の問題集に同じ単元の未演習問題があり、付属の解説や先生への質問で理由を説明できるなら、その本を続けます。基礎問の後に良問を自動的に追加する順番も要りません。解ける単元まで二冊目で最初からやり直すより、止まった単元を手元で練習します。
まだ全範囲を習っていない人は、授業で習った範囲の問題を進めます。入門段階から選びたいなら、化学の入門問題精講と基礎問題精講の比較で決められます。重要問題集が学校で配られているなら、A問題・B問題を進める順番で、今ある本の使い方から決められます。
学校の演習では不足し、解法を整理するなら、迷ったら基礎問題精講を一冊だけ始めます。表紙に「五訂版」とある本の税込定価は1,540円(旺文社、2026年10月1日)です。
今日、学校の問題集から中和の問題を一つ選び、式を選ぶ理由までノートに書きます。翌日は解説を閉じて同じ問題を解き直します。その一問を再現できたら同単元の別の問題へ進み、どこで止まったかで次の一冊を決めます。
購入先
価格・在庫は購入先でご確認ください。広告リンクを含みます。
- 向く人
- 化学基礎・化学の全範囲を履修し、式を選ぶ理由や解く手順を整理したい人。111題に絞って考え方を学びたい人。
- 確認すること
- 表紙の「五訂版」で選びます。学校の演習で足りるなら買い足しません。章末演習と間違えた問題の解き直しも予定に入れます。
書籍の仕様を見る
- 判型・本冊ページ数
- A5判・336ページ・2色刷
- 全分野の収録題数
- 111題
- 発売日
- 2023年7月14日・新課程対応
- 向く人
- 化学基礎・化学の全範囲を履修し、同じ問題は解き直せるのに、条件が変わると止まる人。学校に使える未演習の類題が足りず、演習を増やしたい人。
- 確認すること
- 表紙の「改訂版」「342題」で選びます。同じ問題も翌日に再現できないなら、その問題を解き直します。まず確認・必須を使い、レベルアップは後へ。学校の演習で足りるなら買い足しません。
書籍の仕様を見る
- 版・発売日
- 改訂版・2025年6月16日
- 判型・ページ数
- A5判・問題編240ページ+解答編240ページ
- 演習の構成
- 342問・確認/必須/レベルアップの3段階
記事の誤りや古い情報は、訂正・お問い合わせフォームからお知らせください。
![化学の良問問題集[化学基礎・化学] 改訂版の表紙](/api/media/file/chemistry-kiso-vs-ryomon-ryomon-kaitei-cover-f84aa17e.jpg)