要点
- 迷ったら志望校の過去問から。まず1年度分を本番と同じ時間で解く
- 志望校の過去問を1年度分解き、初見の実験・図表の考察で失点したら100問を足す。知識や既知の遺伝計算の失点なら177問に戻る
- 100問全問は1問30分の仮定で約50時間。週3時間の6週間なら、過去問1年度分を先に置いて失点分野の題を選ぶ
田部の177問を終えたら、迷ったら志望校の過去問から始めます。志望校の過去問を1年度分解き、初見の実験・図表の考察で失点したら、続刊の100問を足します。飛ばすのが不安でも、1問30分なら全100問に約50時間かかるので、まず志望校の出題を見てから使う時間を決めましょう。

迷ったら志望校の過去問1年度分から始める
177問を終えた人が次に知りたいのは、志望校で何を落とすかです。過去問を1年度分、本番と同じ制限時間で解き、解説まで読む。用語や既知の遺伝計算を忘れたのか、初見の実験条件や図表を読んだ後の考察で止まったのか、失点に印を付けます。
東進の商品説明では、177問は教科書で広く扱う内容と入試の頻出題が中心です。177問でも実験考察を扱います。三重大合格者は177問に用語問題から実験考察まであったと振り返り、二次対策で使った人もグラフや実験結果の読み取り、論述を挙げています。初見の実験・図表の考察で失点したか、既知の用語・計算を落としたかを分けるのが先です。
過去問1年度分は、志望校の問題型を知る最初の材料です。その1回の得点だけで本番の合否や苦手分野の頻度は決まりません。失点を分けた後、次の年度でも同じ所で止まるかを見ます。
国公立二次の論述で年度別の過去問集を選ぶなら、志望校の赤本と全国版の選び方も参考になります。
初見の実験・図表の考察で失点したら100問を足す
東進の100問の商品説明が177問との違いに挙げるのは、多くの教科書に載らない実験・図・表を提示し、教科書の知識を応用する題材です。著者の100問の説明でも、177問を必修題の続巻の前段に置き、その次の「やや難〜難」の定番題を100問に集めています。両方に実験や記述はあります。差は、知らない題材を渡されたときに、既知の知識をどう使うかを厚く練習する狙いです。
東進が公開する100問の紙面見本は、本冊22〜23ページの問題006です。神経細胞内の物質輸送について、実験結果とグラフを読み、選択・短い記述・150字程度の説明まで答えます。志望校の過去問で、こうした初見の実験条件と図表を結びつける所に時間を取られたら、100問から近い題材を探して解きます。この見本1題から、全100問に占める実験題の割合は出しません。
志望校の過去問を1年度分解き、初見の実験・図表の考察で失点したら、100問の「定番難問編」を足します。過去問で失点した題材から選んで解けるのが、全問を先に始めない理由です。東進の税込定価は1,540円(2026年9月28日)。購入先では表紙の「定番難問編」と別冊解答を見ます。
知識や既知の遺伝計算の失点なら177問へ戻る
遺伝で失点したときも、問題文のどこで止まったかを分けます。用語を思い出せない、すでに177問で解いた交配比や計算を再現できないなら、手元の177問の該当分野を解き直します。初見の実験結果や図表を読み、知っている遺伝の仕組みを当てはめる所で止まったなら、100問を使う理由があります。
明治大を受験した人は177問を約4周し、後半は解ける問題を省いたと記録しています。鹿児島大医学部に現役合格した人も、使った本の名を留保しつつ、模試で知らなかった知識を教科書に書き込んで直前に読んだと述べています(合格体験記、2024年2月)。後者は地域枠で二次試験を受けていないため、二次の考察対策が不要という根拠にはしません。知識の抜けは、手元の本と教科書で直すのが先です。
週3時間の6週間なら、100問全問より過去問を先に置く
続刊を買う前に、生物に使える枠を時間で比べます。仮に週3時間を6週間、計18時間取れるとします。志望校の過去問は1年度を解いて復習するまで3時間、100問は1問を解いて解説を読むまで30分と仮定しました。
18時間の使い方 | 計算 | 進められる量 |
|---|---|---|
志望校の過去問だけ | 18時間÷3時間 | 6年度分 |
100問から12問を選び、残りを過去問に | 12問×30分=6時間。残り12時間÷3時間 | 12問と4年度分 |
100問だけ | 18時間÷30分 | 36問、過去問は0年度分 |
100問を全問解くと、同じ仮定で100問×30分=50時間。週3時間なら約17週です。書き直す答案が多い大学なら1問30分を超えますし、過去問の制限時間も大学ごとに異なります。この表で比べられるのは時間の配分です。12問で苦手が直るかは、次の過去問で見ます。
2024年6月の再受験医学生の学習記録は、177問、過去問、100問の順に教材を挙げ、100問を秋以降の演習に向くと評価しています。鉄緑会の別教材にも手を広げ、生物で難しい問題まで取り組んだことをオーバーワークと振り返っています。現論会は難関大向けに100問を勧めますが、志望校の過去問で補う題材を選べば、100問の役割を残しながら過去問の時間も取れます。
100問の分析は2020年まで。新しい志望校の出題は過去問で見る
著者の100問の説明にある分析対象は2003〜2020年の18年分、209大学の約18,000大問です(2026年9月28日閲覧)。近年の頻出題を選ぶという本の価値はあります。ただ、志望校の2021年以降の出題形式や時間配分を、この分析年だけで知ることはできません。私なら、先に志望校の新しい年度を解き、100問で補う題材を絞ります。
177問も東進の著者文では、教科書に載るテーマ・図表を幅広く扱い、一部を記述形式に改題しています。記述の有無より、初見の題材に知識を使う所で止まったかで、100問を足すか決めます。
177問の答え合わせは、手元の刷の訂正を反映する
177問の解説で答えが合わない箇所は、東進の訂正一覧を先に見ます。たとえば第9・10版では、問題127の問3・問4、問題129の問1に訂正があります(2026年9月28日閲覧)。手元の本の巻末で刷を見て、該当する行だけ解答に書き込みます。誤った答えを覚え直す時間を省けます。
100問にも初版の問題040・060の訂正があります。買い足したら表紙の「定番難問編」と別冊解答を見て、該当する刷なら訂正を反映します。
次の1年度分を解き、同じ失点が残るか見る
まず志望校の過去問を1年度分解き、失点の行に「知識・既知の遺伝計算」か「初見の実験・図表の考察」と書きます。前者は177問と教科書に戻ります。後者なら100問から近い題材を選んで解き、次の1年度分で同じ止まり方が残るか見ます。
志望校の過去問を1年度分解き、初見の実験・図表の考察で失点したら、100問の「定番難問編」を選びます。東進の税込定価は1,540円(2026年9月28日)です。過去問で弱かった題材から解き始めるための1冊です。
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