要点
- 微積の式を追えて、立式の理由を学び直すなら新・物理入門問題演習。迷ったらこちら。基本67題・実戦37題・記述21題を順に使う
- 系統別に難問を増やし、短い演習解答を自分で補えるなら難系。例題118題と演習177題を分け、必要単元の巻から始める
- 標準問題が残る人は手持ちに戻る。過去問の誤答を立式・条件・計算に分け、今の本で直せるなら買い足さない
標準問題を自力で解ける高3が迷ったら、新・物理入門問題演習を選びます。微積の式を追えて、立式の理由を学び直したい人に合う本で、基本67題から実戦37題・記述21題へ進みながら理由を答案に書く練習ができます。系統別に難問を増やし、短い演習解答を自分で補えるなら難系、標準問題が残る人は手持ちに戻ります。

手持ちの解説と学校への質問で、最近間違えた一問を説明できるなら買い足しません。 標準問題が残る人は手持ちに戻ります。共通テストだけに物理を使う人も、まず手持ちの問題と過去問を続けます。
微積の式を追えて、立式の理由を学び直すなら新入門演習
標準問題では、対象物体・働く力・式を使う条件まで説明できる。そこから難関大の発展問題へ進むと、初めて見る状況での立式に迷う。その理由を学び直す人に、新・物理入門問題演習を勧めます。
この本は、基本演習、実戦演習、記述演習の順で進めます。公式の利用法では全125題に解答・解説があり、記述演習21題すべてに手書きの模範解答が付くと説明しています。基本・実戦でも穴埋め問題を採らず、記述答案を意識した解答です。
ただし、詳しい説明を読めることと、易しいことは別です。冒頭から速度・加速度を微分で表し、加速度から速度、速度から位置を積分で求めます。微積の式を追えて、立式の理由を学び直すならという条件を付けるのは、この説明を自分の計算につなげるためです。
本代の税込総額は、選ぶ範囲で次のように変わります。
買う本・巻 | 本代の税込総額 | 選ぶ条件 |
|---|---|---|
新・物理入門問題演習 改訂版一冊 | 1,540円 | 微積の式を追えて、立式の理由を学び直すなら。迷ったらこちら |
難系 新装第3版 力学・熱・波動一冊 | 1,870円 | 短い演習解答を自分で補えて、この3分野の難問を増やすなら |
難系 新装第3版 電磁気・原子一冊 | 1,870円 | 短い演習解答を自分で補えて、この2分野の難問を増やすなら |
難系 新装第3版両巻 | 3,740円 | 短い演習解答を自分で補えて、両巻の分野に取り組むなら |
定価は2026年10月2日に駿台文庫とニュートンプレスの力学側・電磁気側で確認。難系は各巻の本体1,700円に消費税10%を足し、両巻は1,870円×2で算出しました。表は紙の本代だけで、送料・手数料は別です。必要分野が片方だけなら、両巻をそろえる必要はありません。
公式見本のp.2の式を追えて、p.3で立式の理由を学び直したいなら、新入門演習を選びます。購入先では表紙の「問題演習」「改訂版」を目印にします。理論を読む『新・物理入門』は別の本で、公式の利用法では問題演習一冊でも学べる構成です。
新入門演習は基本演習から、区間と条件を分けて式を立てる
公式見本のp.3には、列車、斜面への投射、エレベーターの3題が載ります。基本演習でも、運動の区間や観測する位置を分けて式を立てます。
p.3の基本演習 | 自分で整理すること | 立式で使う考え方 |
|---|---|---|
1:列車の運動 | 加速・等速・減速の3区間を分け、所要時間を速さの式にする。さらに最小となる条件を考える | 区間ごとの時間と距離を足し、等速区間を取れる条件を残す |
2:斜面への投射 | 水平・鉛直の運動と斜面の式をつなぎ、着地の時刻と斜面に沿った距離を求める | 座標を分けた立式、三角関数、距離をどの方向で測るか |
3:加速するエレベーター | はかりの力と、小石を投げた後の運動を分ける。地上と床から見た位置の違いを追う | 運動方程式、同じ時刻の位置の差、相対的な高さ |
例えば列車の問題では、同じ速さでも、加速する区間と減速する区間で使う加速度が違います。私なら、いきなり最小値を探す前に、等速区間の距離が負になっていないかを見ます。計算を始める前に、式が表す状況を残す練習になるからです。
p.2には、その準備となる説明があります。等加速度運動の式を導いた後、加速度や速度を積分する一般の式へ進みます。欄外では、等加速度の式が使えるのは加速度が一定の場合だと注意しています。標準問題で式を使う理由を説明できる人が、発展問題へ進む前に、どの式をどの区間で使うかを説明する練習として試します。
新入門演習を使った人の記録にも、この分かれ目があります。基本問題は解けても解法の理由に納得できなかった人は、説明の丁寧さを評価しています。一方、京大志望の浪人生が理論書と併用した例では、力学の冒頭から解説通りに解くと時間がかかると相談していました。
私なら、微積を使えば速く解けるという期待では買いません。式の意味を理解する練習と、本番の時間内に解く練習を分けます。 理由を理解したら、過去問では必要な式を選んで答案を短く書く練習へ進みます。
系統別に難問を増やし、短い演習解答を自分で補えるなら難系
難系の良さは、必要な系統に戻って例題と演習を増やせることです。力学・熱・波動の巻は例題61題・演習93題。電磁気・原子の巻は例題57題・演習84題で、全体は例題118題・演習177題です。
運動の分野を比べると、難系の公式目次は「力と運動」に例題1〜16と演習1〜17をまとめています。新入門演習はp.1から運動方程式と等加速度運動を説明し、p.3で状況の違う3題を解かせます。前者は系統ごとに問題を増やす使い方、後者は基本事項から立式を説明し直す使い方を選べます。
難系の例題の詳しい解説を評価する紹介もあります。それでも迷ったら新入門演習を選ぶのは、基本67題から実戦37題・創作の記述21題へ進み、理由を答案に書く練習を組めるからです。難系は、必要な系統の例題で学んだ考え方を演習でも使いたい人に勧めます。
難系を例題中心で使った人には、演習を気になる数問に絞った例もあります。初めから例題と演習の全295題を終える計画にすると、解説を読み直す時間と過去問の時間まで増やすことになります。まず苦手な系統の例題を解き、類題でも同じ考え方を使えるかを演習で試します。
系統別に難問を増やし、短い演習解答を自分で補えるなら難系を選びます。例題だけを使った人もいますが、買い足すなら、例題で学んだ考え方を必要な演習にも使います。演習では、使う法則、適用する条件、途中式を自分で書き足します。
短い演習解答を自分で補え、力学・熱・波動の難問を増やすなら、この3分野の巻だけを選びます。購入先では表紙の「新装第3版」「力学・熱・波動」で見分けます。中古なら演習用の別冊解答の付属と奥付の刷も見て、出版社の同じ刷の正誤表を使います。
短い演習解答を自分で補え、電磁気・原子の難問を増やすなら、その2分野の巻を選びます。表紙の「新装第3版」「電磁気・原子」が目印です。力学側とは別の本なので、今取り組む単元に合わせて選び、中古なら別冊解答の付属と奥付の刷も見ます。
125題と295題より、解いた後に何を書くかで選ぶ
新入門演習125題と難系295題を比べ、少ない方なら早く終わるとは決めません。前者の記述21題は創作問題で、実戦37題はすべて入試問題です。難系は例題と演習に役割を分け、二分冊で系統別に使います。
解いた後の作業 | 新・物理入門問題演習 | 難系 |
|---|---|---|
立式の理由を学ぶ | 基本67題から進み、基本事項の説明と結び付ける | 必要な系統の例題を読み直す |
入試の問題を練習する | 入試問題の実戦37題へ進む | 例題を理解してから、必要な演習へ進む |
理由を答案に書く | 創作の記述21題を使う。全題に手書き模範解答が付く構成 | 演習解答の途中式と条件を自分で補って書く |
創作の問題で書き方を学んだら、志望校の過去問で設問が求める範囲と制限時間に合わせます。
難系を両巻買う場合と新入門演習一冊の定価差は、3,740円−1,540円=2,200円です。力学側だけなら差は330円。安さだけで決めず、今直したい単元と、解き直しで自分ができる作業に合わせて一冊を選びます。
標準問題が残る人は手持ちに戻る。計算の失点も今の問題で直す
標準問題が残る人は手持ちに戻るのが先です。ここでは、標準問題を解き直しても、対象物体や働く力、使う法則の条件を説明できない状態を指します。難しい過去問の一問で止まっただけで、この状態とは決めません。
難系を早い段階で買った人の回想にも、現役では知識が定着せず、浪人で解き直して理解が進んだ例があります。
直近の過去問で間違えた一問を、次の表に当てはめます。立式や条件で止まったら、同じ分野の標準問題でもその理由を説明できるかを見ます。一問で見えるのは、その誤答の原因までです。
止まった所 | 今日やること |
|---|---|
どの物体に式を立てるか分からない | 同じ分野の標準問題を解き直す。そこでも迷うなら、手持ちの教科書で同じ現象を読み、力を図に書く |
保存則や等加速度の式を使える条件が曖昧 | 同じ分野の標準問題で条件を説明する。そこでも曖昧なら、解説に戻って式の横に条件を書き、残った一行を学校の先生に質問する |
立式はできたが符号・計算を誤った | 同じ問題を時間を測って解き直し、誤った行を残す |
標準問題で理由を説明できれば、発展問題の立式を学び直すために、上の公式見本を試します。
良問の風を終え、次の標準演習を選ぶなら、良問の風の後に重問か名問を選ぶ記事で決められます。
迷ったら新入門演習のp.2を読み、p.3の一問を説明する
買う前に、上の公式見本のp.2を開きます。等加速度運動の式と積分の式を読み、加速度が一定という条件がどこで要るかをノートに書きます。次にp.3の基本演習3の(1)だけを試し、はかりから受ける力を入れて運動方程式を立てます。
これは全範囲の学力テストではなく、冒頭の説明の読み方が自分に合うかを見る手順です。見本はp.3までで解答ページは続かないため、立てた式は手持ちの教科書の同じ運動や学校の先生への質問で見直せます。ここで数学の式が読めないなら、先にその微積の項目を復習します。
新入門演習は一冊で始めます。公式利用法は、この一冊だけでも学べるようにしたと説明しています。理論を読む本との違いは物理教室と新・物理入門の比較で整理しています。
今日することは、最近間違えた一問の答案に、式を使った理由を一行ずつ書き足すことです。書けない所が立式・条件・計算のどれかを分けてから、必要な一冊を決めます。
購入先
価格・在庫は購入先でご確認ください。広告リンクを含みます。
- 向く人
- 標準問題を自力で解ける高3。対象物体・働く力・式を使う条件まで説明でき、微積の式を追えて、発展問題の立式の理由を学び直したい人。
- 確認すること
- 表紙に「問題演習」「改訂版」とある本を選ぶ。理論を読む『新・物理入門』とは別の本。標準問題が残る人は手持ちに戻る。p.2の積分の式と等加速度の条件を理解してから始める。
書籍の仕様を見る
- 出版社の税込定価
- 1,540円(2026年10月2日)
- 判型・ページ数
- B5判・256ページ
- 向く人
- 標準問題を自力で解け、対象物体・働く力・式を使う条件まで説明でき、力学・熱・波動の難問を増やしたい人。例題を理解してから演習へ進み、途中式と使う条件を自分で書ける人。
- 確認すること
- 表紙の「新装第3版」「力学・熱・波動」で選ぶ。中古は演習用の別冊解答の付属と奥付の刷を見て、出版社の同じ刷の正誤表を使う。演習を全題解く計画から始めない。
書籍の仕様を見る
- 出版社の税込定価
- 1,870円(2026年10月2日。難系は本体1,700円に消費税10%を加算)
- 判型・ページ数
- A5判・本体351ページ+別冊31ページ
- 向く人
- 標準問題を自力で解け、対象物体・働く力・式を使う条件まで説明でき、電磁気・原子の難問を増やしたい人。電流・電場などの向きと立式を説明でき、演習解答の途中過程を自分で補える人。
- 確認すること
- 表紙の「新装第3版」「電磁気・原子」で選ぶ。中古は演習用の別冊解答の付属と奥付の刷を見て、出版社の同じ刷の正誤表を使う。必要分野が片方だけなら両巻は買わない。
書籍の仕様を見る
- 出版社の税込定価
- 1,870円(2026年10月2日。難系は本体1,700円に消費税10%を加算)
- 判型・ページ数
- A5判・本体340ページ+別冊28ページ
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