要点
- 評論の主張をつかめないなら開発講座。迷ったら開発講座から始める。全10題で、文と文の関係から筆者の主張を追う
- 評論の主張をつかめて、小説も読みつなぎたいなら格闘する。評論・小説の読み方を別々に学び、演習は評論10題と小説3題
- 手持ちで読み方を練習できるなら買い足さない。学校の初見評論1題で主張・対比・根拠を書き、解説か先生の説明と比べる
評論の主張をつかめないなら開発講座、評論の主張をつかめて、小説も読みつなぎたいなら格闘するを選びます。開発講座は全10題の講義で文と文の関係を追い、格闘するは評論・小説の読み方を別々に学んで13題を解きます。難しい本を増やして遠回りするのが不安で迷ったら開発講座から始めます。

対象は、入門の読み方と標準演習を終えた高2・高3です。手持ちで読み方を練習できるなら、買い足さずに進めます。対比や言い換えを見つけるところから難しい人は、先に田村とゼロから覚醒の比較で入門書を選びます。
評論の主張をつかめないなら開発講座
正解を選べるのに、文章全体で何を言っているか説明できない。その状態なら、私は開発講座を選びます。 駿台文庫の公式見本の「テキスト使用について」は、本文の要旨と解答の論理を考えることを求めています。Lecture 1の本の2〜3ページでは、一文の意味が分かることから、文と文の関係が分かることへ話が進みます。
題数が少ないから速く解き終わる本、と考えると使い方がずれます。出版社の商品ページは大問9題と補問の全10題を案内しています(2026年10月1日)。その10題を使い、どの文が主張で、どの文が理由や具体例かを追い直す本です。
選ぶ点 | 現代文読解力の開発講座〈新装版〉 | 現代文と格闘する 三訂版 |
|---|---|---|
読み方を学ぶ構成 | 10題のLectureで本文を読み解く | 語彙、評論・小説の読み方、入試問題の3部構成 |
演習の範囲 | 論説文の大問9題と補問で10題 | 第3部は評論10題と小説3題で13題 |
公式見本で読めるところ | 前書き・使い方・目次と、Lecture 1の最初の2ページ | 本の1〜5ページの前書き・構成・目次 |
紙の本の税込定価 | 1,320円 | 1,416円 |
構成と定価は駿台文庫・河合出版と各公式見本の表示です(2026年10月1日)。価格差は96円。値段より、今練習したい読み方で選びます。
要約は両方にあります。 格闘するの見本の本の3ページにも、すべての問題に全文要約の答案例と考え方を示すとあります。要約があるかどうかより、評論の主張を追う講義を先に使うか、小説の出来事と心情まで広げるかが違いです。
評論の主張をつかめないなら、1題ずつ講義で読み直せる『現代文読解力の開発講座〈新装版〉』にします。表紙の「読解力」と「新装版」で、別書の「解答力の開発講座」と見分けます。紙の本は税込定価1,320円(駿台文庫、2026年10月1日)です。
学校の初見評論1題で、主張・対比・根拠を書く
買う前に、学校の問題集にあるまだ解いていない評論1題を使います。設問を解いたあと、解説を閉じたまま次の3欄をノートに作ります。3欄は、筆者が何を支持し、何と比べ、なぜそう言うかを分けるためのものです。
書く欄 | 自分の言葉で書く内容 | 本文で探す場所 |
|---|---|---|
主張 | 筆者が一番伝えたいことを1文にする | 結論に当たる文と、その直前・直後 |
対比 | 比べている2つの立場と、筆者が支持する側を書く | 対立や言い換えが続く段落。明確な対比がなければ、その旨を書く |
根拠 | 主張を支える理由を書く | 理由の文と、それを説明する具体例。段落番号も添える |
これは次の復習箇所を見つけるシートです。分かるのは、この文章でどこを読み違えたかまでです。対比を無理に作らず、その文章の構成に合わせます。
解説を開き、主張が筆者と反対になっていないか、根拠が別の話になっていないかを比べます。自分では決められなければ、学校の先生に本文とノートを見せ、ずれている段落を聞きます。解説や先生の説明を使って同じ文章を読み直せるなら、まずその教材で続けます。
選択肢は合っていても主張を自分の言葉にできず、手持ちの解説でも直し方が分からないときが、開発講座を足す場面です。 答えを覚えた文章では、読み方の再現と答えの記憶を分けにくいので、1題の後は別の初見評論でも同じ3欄を書きます。1題は着手の目安、別の1題は再現を試す機会で、2題できれば完成という線引きにはしません。
2026年9月の知恵袋の質問にも、アクセス発展編・完成編を終えた早稲田商・法志望者が、抽象的な文章で伸び悩み、次の読解本を迷う例があります。演習本を終えた数だけでは、主張を追えているかは分かりません。まず手元の1題で、どの欄が書けないのかを見る方が、追加する本を絞れます。
開発講座10題は、解く日と読み直す日を分ける
10題を解く工程と、10題の読み方を身につける工程を分けます。 1題につき初読・設問30分、講義を読み直す日30分、解説を閉じて主張と根拠を書く日30分と仮定すれば、10題で30回・15時間です。1日30分なら30学習日、週5日なら6週間になります。
1題に使う回 | 30分の使い方 | ノートに残すもの |
|---|---|---|
1回目 | 本文と設問に取り組み、かかった時間を残す | 自分の答えと、主張・対比・根拠の3欄 |
2回目 | Lectureを読み、自分の読み方と違った段落に戻る | ずれた箇所と、文同士をどうつなぐか |
3回目 | 解説を閉じて読み直し、主張と根拠を再び書く | 前に書けなかった内容。余裕があれば本の要約問題 |
30分は時間を確保するための仮の枠です。講義が途中なら次の日に続きを読み、30日を延ばします。要約の答案が書けないときは、字数を詰める前に、主張とそれを支える理由を並べ直します。
浪人中に開発講座を使った早大生の記録では、5月から翌1月に約10周し、2周目以降は解説どおりに読めるかを鍛えたとあります(2024年4月公開、使用版の明記なし)。答えを知った後に残る練習は、もう一度正解することより、主張にたどり着く読み方を説明することです。
一方、長年の受験勉強を振り返った人には、開発講座で読解力が伸びた実感は薄く、現代文をどう勉強すればよいか分からなかったという報告もあります(note、2026年9月、使用版・周回数の明記なし)。本を増やすだけで、この迷いは消えません。復習では、前に主張を見失った段落を指し、今はどう読みつなげるかを言葉にします。
評論の主張をつかめて、小説も読みつなぎたいなら格闘する
格闘するを選ぶ理由は、評論の論理と、小説の出来事・心情を別々の章で学べることです。河合出版の紹介は、評論をキーセンテンスと論理、小説を出来事と心情・想念で読みつなぐ2系統を示しています。公式見本の目次では、第2部の評論が本の29ページ、小説が62ページから始まります。
第3部の演習13題は、目次で数えると評論10題・小説3題です。先に語彙と読み方の説明があり、13題だけを解けば全体が終わる構成ではありません。432ページという分量には、その説明も含まれます(河合出版、2026年10月1日)。
自分で本に取り組んだ元国語教員のレビューも、評論と小説の両方を読みつなぐ説明と、丁寧な解説を評価しています(2022年12月公開・2024年10月更新、紹介商品は三訂版)。一文ずつの理解を、段落や文章全体へつなげる練習をしたい人に合う見方です。
ただ、京大受験を振り返った人は、高2の夏に格闘するを始め、負担が大きくて途中で中断し、高3では2〜3周したと書いています(note、2026年5月、使用版の明記なし)。同じ人は、高2の春に使った開発講座も読み方との相性が合わなかったと述べています。評論の主張をつかめて、小説も読みつなぎたいなら格闘するを選び、公式見本で評論と小説の章の構成を見ます。
評論の主張をつかめて、小説も読みつなぎたいなら、『現代文と格闘する 三訂版』を選びます。表紙の「三訂版」が目印で、紙の本の税込定価は1,416円(河合出版、2026年10月1日)です。前半の語彙・読み方の説明も読む時間を予定に入れます。
格闘するも評論を学べるが、迷ったら開発講座から
格闘するは、小説だけの本ではありません。河合出版が案内する評論の読み方もあり、マナビズムは語彙・背景知識・読解法をまとめて学びたい人に格闘するを勧めています。イエナアカデミーは、開発講座の後、時間に余裕があれば格闘するという順序です(ともに2026年10月1日再読取)。
それでも今回の読者が、評論の主張をつかめないなら開発講座にします。入門と標準演習を終え、次に直したいのは語彙から小説までの全体ではなく、評論の主張を追う読み方だからです。10題のLectureへ絞って読み直す構成が、その課題に合います。
開発講座を終えた後、別の初見評論で主張と根拠を説明でき、手持ちで読み方を練習できるなら買い足さないで、志望校の過去問へ進みます。主張は読めても記述答案の要素や字数で困るなら、記述の手順と得点奪取の比較で次の課題を分けます。
2冊の紙の本の定価合計は2,736円です。これは本代だけの合計で、送料・手数料は購入先により加わります。まず1冊なら開発講座は1,320円、格闘するは1,416円で、手持ちで足りるなら追加の本代は0円です(価格は両出版社、2026年10月1日)。
今日の1題を書いてから、次の1冊を決める
解説や学校への質問で手持ちの評論を読み直せるなら、手持ちの教材を続けます。
評論の主張をつかめないなら、『現代文読解力の開発講座〈新装版〉』を選びます。購入先では表紙の「読解力」「新装版」を見て、別書の「解答力の開発講座」と見分けます。紙の本の税込定価は1,320円(駿台文庫、2026年10月1日)で、迷ったら開発講座から始めます。
今日の行動は、まだ解いていない評論1題に、主張・対比・根拠を書き添えることです。
購入先
価格・在庫は購入先でご確認ください。広告リンクを含みます。
- 向く人
- 入門の読み方と標準演習を終え、抽象的な評論になると筆者の主張を見失う高2・高3。少数の文章を講義で読み直したい人。
- 確認すること
- 表紙の「読解力」と「新装版」で選びます。「解答力の開発講座」は別の本です。手持ちで読み方を練習できるなら買い足しは不要です。
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- 税込定価
- 1,320円(2026年10月1日・駿台文庫)
- 判型・出版社表示頁数
- A5判・240頁・2色刷
- 収録
- 大問9題+補問で全10題、問題編別冊
- 向く人
- 入門の読み方と標準演習を終え、評論の主張をつかめて、小説も読みつなぎたい人。出来事と心情・想念のつながりまで練習したい人。
- 確認すること
- 表紙に「三訂版」とある紙の本を選びます。前半の語彙・読み方の説明も学習に含めます。手持ちで読み方を練習できるなら買い足しは不要です。
書籍の仕様を見る
- 税込定価
- 1,416円(2026年10月1日・河合出版)
- 判型・ページ数
- A5判・432ページ・2色
- 発売日
- 2016年6月2日
- 第3部の演習
- 評論10題・小説3題の全13題
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