学びとスキル

無料で始める大人の学び直し。日本語で使える学習サイト7つと最初の教材

大人の学び直しに使える7つの学習先を、目的・無料の範囲・日本語対応・最初の教材で比較。JMOOC、東京大学、Microsoft Learn、Skillshop、HubSpot、Progate、MDNから選べます。

日本語の無料学習先を、やりたいこと、無料の範囲、最初の教材の順に選ぶための案内図。

要点

  1. 数字を読む、Webを作る、集客を考える、教養を深める。まず目的を一つ決める。
  2. 無料教材、登録して受講、一部無料、認定・実習の別条件を分けて確認する。
  3. 最初の講義やユニットまで紹介。選んだあとは、実践編の小さな課題も試せる。

「何か勉強したい」と思って学習サイトを探しているうちに、候補ばかりが増えてしまうことがあります。そんなときは、今の仕事や暮らしの中で「ひとつ説明できるようになりたいこと」を決めてみてください。

売上の数字を読めるようになりたいのか、自分のWebページを作りたいのか、それとも大学の講義を聴いて考えを深めたいのか。目的が決まると、最初に取り組む教材も選びやすくなります。

この記事では、日本語で学び始められる7つの学習先を紹介します。選定の基準は、公式の日本語教材や案内があること、無料で取り組める範囲を確認できること、そして最初の教材までたどれることです。編集部が公式情報と公開画面を確認した日は2026年9月13日です。講座の修了や学習効果を比較したランキングではありません。

目的から、最初のひとつを選ぶ

まずは次の表から、気になる行をひとつ選んでみてください。各サイトでの始め方や無料の範囲は、この後で説明します。

やってみたいこと

学習先

最初に開く教材・ページ

統計を基礎から順に学ぶ

JMOOCからgaccoの講座へ

社会人のためのデータサイエンス入門。募集日程を確認

大学の講義で考え方を深める

UTokyo Channel

第2回 統計ことはじめ

仕事のデータを見やすくまとめる

Microsoft Learn

Power BI を使用してビルドを開始する

Googleの広告・アクセス解析を学ぶ

Google Skillshop

Google広告の「検索」学習プログラム、またはアナリティクス アカデミー

顧客を理解し、集客の流れを考える

HubSpot Academy

インバウンドマーケティング認定コース

画面の案内に沿ってコードを書く

Progate

HTML & CSS 初級編の無料部分

自分のファイルでWebページを作る

MDN Web Docs

初めてのウェブサイト

登録する前に雰囲気を確かめたい場合は、公開講義のUTokyo Channelや、テキストを読めるMicrosoft Learn、MDNが始めやすい選択肢です。学ぶ目的が決まっていて、すぐに課題へ取り組みたい人は、無料教材で小さな成果物を作る実践編へ進んでください。

「無料」は、教材・実習・認定を分けて確かめる

学習ページを読めることと、サービスの全機能を使えることは別です。次の違いを把握しておくと、途中で費用が必要なことに気づく場面を減らせます。

無料の形

確認すること

今回の例

公開教材を無料で読む・見る

非公開の講義や別サービスが含まれないか

UTokyo Channelの公開動画、Microsoft Learn、MDN

アカウントを作って無料で受講する

募集期間、登録条件、コースごとの修了条件

gaccoの対象講座、Skillshop、HubSpotの対象コース

冒頭の範囲だけ無料で使う

無料表示がどのレッスンまで続くか

Progateの無料プラン

期間限定で有料機能を試す

終了日、決済情報、自動更新の有無

無料体験は上の「無料教材」と別に確認

たとえば、Microsoft Learnのトレーニング自体は無料ですが、学習中に使う製品の契約まで一律で無料になるわけではありません。HubSpot Academyも、後述するコースと、製品の有料プランを実技課題で使用する別コースとでは条件が異なります。

海外サイトを紹介した古い記事にも注意が必要です。Courseraは2025年に無料の受講方式を変更し、多くのコースで最初のモジュールを試せるプレビュー方式になりました。一部の無料コースなどは別に用意されていますが、「講座全体を無料で受講できる」と一括りにはできません。詳細はCourseraの公式発表で確認できます。

1. JMOOC:大学レベルの学びを、講座単位で探す

関心のある分野を、数週間かけて順序立てて学びたい人に向いています。 JMOOCは講座を探す入口であり、実際の受講はgaccoなどの配信先で行います。講座の募集状況と配信先を確認してから、詳細ページへ進んでください。

統計の入口としておすすめなのが、総務省統計局の社会人のためのデータサイエンス入門です。前提条件は特にありません。統計の活用、基礎、データの見方、公的データの利用という4週構成で、公式が示す目安は週3時間程度です。日本語の講座案内と各週のテーマを確認できます。動画の字幕の有無は受講画面で確かめてください。

2026年のこの回は、受講登録が9月14日まで、受講期間が8月4日〜10月6日の予定です。 日程は総務省の募集案内に基づいています。9月13日時点の講座画面には「受講登録する(無料)」と表示されていました。登録・ログインして受講する形式で、任意の補助教材として販売されている書籍は別売です。

もしこの回の受付が終了していても、JMOOCでほかに募集中・受講可能な講座を探すか、次に紹介する公開講義から始められます。「申し込める時期を待たないと勉強を始められない」ということはありません。

最初は第1週の「統計データの活用」から始め、「どの数字を見れば、自分の疑問に答えられそうか」をひとつ書き出してみましょう。なお、所定の条件を満たすことで得られる修了証は、大学の単位や公的な資格とは区別して考えてください。

2. UTokyo Channel:登録前に、大学の公開講義に触れる

関心を深めるために講義を聴きたい人に向いています。 東京大学の授業や公開講座を集めたUTokyo Channelでは、多くの動画が無料で公開されています(一部に学内限定のコンテンツもあります)。

最初の1本には、公開講座「統計」の第2回 統計ことはじめがおすすめです。2013年の講義で、講師は佐藤俊樹氏です。公式の説明では、数式をほとんど使わずに統計の考え方をたどる導入として位置づけられています。動画の表示時間は50分です。ログインせずに講義ページと再生画面を開けることを確認しました。

日本語の講義案内を読んで選べますが、すべての動画で音声言語や字幕が揃っているとは限りません。個々の再生画面で確認してください。また、過去の講義については、現在の制度や最新ツールの操作方法を知る目的とは分けて活用するのがよいでしょう。

聴いた後に残しておきたいのは、用語の書き写しよりも、「これまで数字を見て早合点していたこと」のメモです。仕事の会議やニュースを読むときの疑問と照らし合わせると、講義の内容と結びつけやすくなります。

3. Microsoft Learn:短い教材で、仕事のツールの全体像を知る

データの可視化や業務ツールの活用を学びたい人の入口になります。 Microsoft Learnの公式FAQによると、トレーニングは無料です。教材を読むだけならプロファイルは不要で、サインインすると学習進捗などを記録できます。

最初に選ぶなら、Power BI を使用してビルドを開始するがおすすめです。初級向けで前提条件はなく、公式の目安は21分(全6ユニット)です。日本語の「はじめに」から読み進め、Power BIの構成やサービスの概要を把握できます。日本語に翻訳されていない教材が英語で表示される場合もあるため、ページごとに言語を確認してください。

なお、この21分は教材の学習目安であり、自由にレポートを作成できるようになるまでの時間ではありません。最初は「データを取り込み、見せ方を整え、人に共有する」という一連の作業を区別できれば十分です。

実習へ進む際は、端末の環境も確認しておきましょう。Power BI Desktopは無料でダウンロードできるWindows向けのアプリです。Macで同じアプリをそのまま使う前提にはできません。また、クラウドでの共有などにも別の利用条件があります。まずは売上の集計を試してみたい場合は、実践編のデータを手元の表計算ソフトで扱うこともできます。

4. Google Skillshop:広告やアクセス解析の用語と仕組みを学ぶ

Googleの広告や計測ツールを使う予定がある人に向いています。 ビジネス全般の考え方というより、各ツールで何ができるかを学ぶ場として選ぶと適しています。

広告を学ぶなら、Google広告の無料トレーニングを開き、「Google広告(検索)」の学習プログラムから始めます。アクセス解析が目的なら、Google公式のアナリティクス アカデミーの案内から入門コースへ進んでください。こちらは無料のトレーニング集で、4つのコースと認定が案内されています。

なお、今回アナリティクスの学習先を開いたところ、Googleアカウントでのサインインが求められました。Skillshopは日本語に対応していますが、教材が英語で開いた場合は言語設定の公式手順を確認してください。日本語の画面があることと、すべての動画が日本語音声であることは同じではありません。

ログイン後の教材全編や所要時間は、今回の確認範囲に含めていません。また、学習のために広告費を使う必要があると考える必要もありません。最初は架空のお店について、「誰のどのような検索に応えたいか」「何を成果として測定するか」をメモするところから始められます。

5. HubSpot Academy:誰に、何を、どの順番で届けるかを考える

集客の施策を思いつきで増やしてしまいがちな人に向いています。 まず顧客を理解し、情報を届ける順番を整理したいなら、インバウンドマーケティング認定コースが有力な選択肢です。

公式の日本語ページには、9レッスン・24動画・7クイズで全体で5時間と記載されています。最初の「インバウンドマーケティング認定へようこそ」は7分、続く基礎のレッスンは34分です。無料アカウントを作成して学ぶ形式で、コース案内には決済情報が不要である旨が明記されています。

日本語のコース案内に加え、HubSpotの言語案内では、このコースが日本語字幕に対応していることを確認できます。音声の言語は動画ごとに確認しつつ、日本語字幕の利用も選択肢に入れておくと取り組みやすくなります。

注意したいのは、別のMarketing Hub Software認定コースです。そちらは動画やクイズなどを無料で学べても、認定の実技課題にはProfessionalまたはEnterpriseの契約が必要です。今回紹介するインバウンドマーケティングの入口と混同しないようにしてください。

最初の練習としては、架空の店舗のお客さんを1人思い浮かべてみましょう。「20代の女性」のような属性だけで終わらせず、「仕事帰りに立ち寄りたいが、閉店時間が分からず迷っている人」のように、具体的な困りごとまで書き出してみます。

6. Progate:案内に沿って、まずコードを書いてみる

最初の環境設定で手が止まってしまいそうな人に向いています。 ProgateのHTML & CSS入門では、ブラウザ上の学習環境を使ってそのまま進められます。日本語の説明とスライドを読みながらコードを書く形式のため、動画の音声言語を気にせず取り組めます。

最初は「HTML & CSS 初級編」の「HTMLに触れてみよう!」から始めましょう。見出し、段落、リンクなど、Webページの骨組みとなる要素を学びます。

ただし、無料プランで使えるのは各コースの冒頭部分に限られます。登録後は、レッスン詳細にある無料表示を確かめて進んでください。初級編全体の所要時間が表示されていても、その時間分すべてが無料とは読み替えないようにします。

見出しと段落を書けたら、ご自身の紹介文に置き換えてみてください。無料の範囲を終えた後、自分のファイルを使って実践を続けたいと思ったときは、次に紹介するMDNの教材へスムーズに進めます。

7. MDN Web Docs:自分のファイルで、小さなWebページを作る

解説を読みながら、自分で試行錯誤して学ぶスタイルが合っている人向けです。 MDNの初めてのウェブサイトは、掲載内容の検討からHTML、CSS、JavaScriptの実装、そして公開までを網羅した無料の学習記事です。

日本語訳のあるテキスト教材が中心ですが、翻訳の進捗によっては英語のページが表示されることもあります。また、サイト内の関連サービスや外部講座まで一律で無料になるわけではありません。

Web技術の予備知識は不要とされていますが、ファイルやフォルダの基本操作には慣れておく必要があります。コードを書くためのエディターとブラウザを用意し、まずはひとつのHTMLファイルを開くところから始めます。学習ページに一律の修了時間は示されていないため、最初からすべてを完了する計画を立てなくても大丈夫です。

最初の目標は、「自己紹介」「作ったもの」「次に学びたいこと」を掲載した1ページを、手元のブラウザで表示させることです。インターネットへの公開や独自ドメインの取得などは、その先の次の作業として取り組めば十分です。

選んだあと、今日の区切りを決めておく

最初から複数のサイトに登録してしまうと、続きが気になる教材ばかりが増えてしまいがちです。まずはひとつを選び、「最初のユニットを読む」「見出しをひとつ書く」といったところで区切ってみてください。

講義を聴いたら疑問をひとつ残す。操作を学んだら、自分で条件を変えて試してみる。こうした小さな作業を挟むことで、次に何を学ぶべきかも見えてきます。

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