要点
- 迷ったら過去問。初手が出るなら、答案で止まった行を学校で質問する
- 別年度の過去問2題で不等式の初手が出ないなら、旺文社の新刊の該当章を選ぶ
- 新刊は全52テーマ。第1〜4章は文理共通、第5・6章は理系向け。残る過去問大問に使う日を先に取る
迷ったら、私なら志望校の過去問を続けます。別年度の過去問2題で不等式の初手が出ないなら、旺文社の『数学 不等式 分野別標準問題精講』の該当章を選びます。新刊を買って過去問の時間を失うのが心配なら、先に2題で止まる場所を分ければ、52テーマ全部を予定に入れずに済みます。

迷ったら過去問。初手が出るなら答案を学校で見てもらう
過去問の不等式を読み、まず「示す式の差を取る」「関数として増減を見る」「上下からはさむ」のように、使う方針を一行で書きます。初手が出るなら、そこで新刊に移らず、書き切れなかった行を学校で質問します。
河合塾講師の個別試験対策(2024年9月23日公開、2024年10月号から転載)は、問題の要求を「不等式を証明する」のように言葉にし、分野を横断して手段を整理する方法を示しています。2024年の東大文科前期第2問では、指数関数の不等式を使って最小の自然数を求める例を挙げています。過去問にも分野を横断する問いがあり、新刊だけの強みとしては扱えません。
実際、阪大理系を目指した浪人生の相談(2025年11月)では、模試のはさみうちで式変形まで進みながら、変数の置き換えと論証で失点しています。数学IIの不等式を解いた学習者(2025年6月)も、途中までは書けても等号成立条件で止まっています。こうした段階では、発想を増やすより、自分の答案のどの行が足りないかを聞く方が先です。
別年度の過去問2題で不等式の初手が出ないなら新刊の該当章
別年度の過去問2題で不等式の初手が出ないなら、新刊の該当章を使います。1題だけだと、たまたま馴染みのない題材だった可能性が残るからです。2題は得点を予測する線ではなく、買い足す前に同じ詰まり方が続くかを見る最小限の目安です。
旺文社の商品ページ(2026年9月29日閲覧)によると、新刊は全52テーマ、6章、256ページ。第1〜4章は文理共通、第5・6章は理系向けです。公開目次を、過去問で止まった場所に当てはめると次のようになります。
過去問で初手が出ない場所 | 先に開く章 |
|---|---|
不等式の解の範囲 | 第1章「不等式を解く」 |
大小関係を示す証明 | 第2章「不等式を示す」、第3章「有名な不等式」 |
別単元と結びつく不等式 | 第4章「不等式の応用」 |
数列や極限のはさみうち | 理系向けの第5章「はさみうちの原理」 |
微分・積分での評価 | 理系向けの第6章「微分法・積分法と不等式」 |
これは章名から選ぶ戻り先です。個々の入試問題に必要な解法や、新刊のどのテーマにその解法があるかは、紙面と問題を見て決めます。文系受験生なら、理系向けの第5・6章まで進む予定は立てません。
2024年の分野別シリーズ解説は、第1章から第4章へ難度が上がる旧来の本を紹介しています。2026年刊のこの本は全6章で、章名は「不等式を解く」「不等式を示す」など内容別です。旧シリーズの章番号をそのまま難度の目安にせず、止まった内容で選びます。
旺文社は、学年別の演習書では扱いにくい分野横断的な入試問題も載せると説明します。武田塾の2021年の旧シリーズ紹介は、時間が限られるなら分野別と過去問の併用を勧めています。横断問題があるから全52テーマを通すのではなく、過去問の2題が示した章を選び、残りの大問に戻る順番にします。
医学部再受験者の振り返り(2021年9月)には、同じシリーズの確率本を周回したものの、量が多く、足りない問題だけ選べばよかったという声があります。新刊の使用談ではありませんが、秋に追加する本を絞る理由にはなります。積分を使う不等式の証明で初手が出ないという相談(2026年1月)のように、止まる場所が明確なら、対応する章から始められます。
別年度の過去問2題で不等式の初手が出ないなら、証明の考え始めを該当章から学び直せる旺文社の新刊を選びます。税込定価は1,760円(2026年9月29日の旺文社の表示)。購入先では表紙の「不等式」と「分野別標準問題精講」を見ます。
残る過去問大問を数え、新刊は該当章から使う
志望校の過去5年分を並べ、各年度の数学の大問総数、解いた大問数、不等式を使う大問数、初手が出ない大問数を数えます。残る過去問大問数は、大問総数から解いた大問数を引いた数です。初手が出なかった題には、上の表の章を一つ書き添えます。
たとえば1年に4大問ある志望校を仮定すると、5年で20大問。2年分の8大問を終えた人には12大問が残ります。1大問を解いて答え合わせまで45分と仮に置くと、12大問で9時間。1日45分なら初回に12日かかり、学校で質問して解き直す時間は別です。
新刊の52はテーマの数で、大問数ではありません。各テーマの問題数と解き直し時間は、出版社の公開ページには載っていません。残る12大問と52テーマを同じ「問題数」として引き算せず、過去問の9時間と解き直しの日を先に予定に入れ、止まった章だけを足します。
今日、別年度の2題を選んで初手を書く
志望校の過去5年から、不等式を使う題を別年度で2題選び、解答を見る前にそれぞれ初手を一行で書きます。別年度で2題見つからなければ、この目安では買い足しを決めず、残る志望校の過去問を続けます。2題のうち初手が出ないのが1題だけなら、新刊はまだ買わず、その問題を学校で質問します。
初手が出るなら、答案で止まった行を学校へ持っていきます。別年度の過去問2題で不等式の初手が出ないなら、新刊の該当章を開き、同じ2題に戻ります。
私大理系で過去問集をこれから用意するなら、全国版と受験校別の赤本で収録年度も比べられます。
別年度の過去問2題で不等式の初手が出ないなら、該当章から発想を整理できる旺文社の『数学 不等式 分野別標準問題精講』を選びます。税込定価は1,760円(2026年9月29日の出版社表示)。紙の本の表紙に「不等式」「分野別標準問題精講」とあることを見て選びます。
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