要点
- 識別・敬語の穴が残るなら古文基礎問題精講。学校教材で穴を直せるなら買い足さず、手元の文法項目へ戻る
- 文法は使えるのに話の筋を誤るなら古文ポラリス2。実力がつく順の14題で文章の展開と設問の根拠を練習する
- 迷ったら学校の1題を解き直す。基礎を持っている人は実践13題から始め、誤った文法項目へ戻る
古典文法を習った高2・高3で、識別・敬語の穴が残るなら古文基礎問題精講、文法は使えるのに話の筋を誤るならポラリス2を選びます。基礎は32項目と実践13題を往復でき、ポラリス2は14題を実力がつく順に進めます。新しい本でも同じ所で止まるのが不安な人も、迷ったら学校の1題を解き直すことから始めます。

学校教材で穴を直せるなら、買い足さずに続けます。 手持ちの読解問題集で、登場人物と正解の根拠を説明できる人も同じです。2冊をそろえる前に、間違えた1問の原因を分けます。
識別・敬語の穴が残るなら、基礎問題精講の項目別の練習を選ぶ
助動詞の活用表を覚えたつもりでも、文章では完了と打消を取り違える。尊敬語は見つかるのに、誰を高めているかが言えない。この状態なら、私なら先に文法項目へ戻る形を選びます。
基礎問題精講は、助動詞の意味・接続を扱った後に、語の識別を3項目、敬語を3項目に分けています。敬語も種類、主要な敬語動詞、敬意の方向を別々に学べます。覚えていない語と、覚えた知識を使えない箇所を分けて戻れるのが、選ぶ理由です。
公式試し読みの本冊p.30〜31には、助動詞の練習問題があります。問1は4文から過去・完了の助動詞を抜き出し、意味と活用形を答える問題です。問3も4文で、受身・自発・尊敬・可能を訳し分けます。
同じ助動詞が見えても、意味を1つ暗記するだけでは答えられません。p.31の解説では、受身を動作を受ける関係から、尊敬を天皇と内裏の関係から説明します。自発と可能も文中の動詞や打消の表現を手掛かりにします。
一方、各項目は短くまとまっています。活用や接続をほぼ忘れた人が、この少ない例題だけで反復練習を終える計画にはしません。学校の文法ワークで同じ項目を解き、本の解説を閉じても理由を言える所まで進めます。
学校教材で穴を直せるなら、その教材で足ります。説明から学び直す本が必要な人は、マドンナ古文と望月の古文教室の比較で、文法の学び直しから選べます。
識別・敬語の穴が残るなら、倉繁正鬼著の緑の表紙の『古文 基礎問題精講』を選びます。項目別の解説と入試演習を1冊にまとめられます。税込定価は1,210円です(2026年10月2日の旺文社の表示)。
文法は使えるのに話の筋を誤るなら、ポラリス2の14題を選ぶ
助動詞の意味と接続、敬意の方向を説明できても、登場人物が入れ替わると話を見失うことがあります。誰の発言かを読み違えたり、出来事の理由を別の場面から選んだりするなら、文章を続けて読む練習へ進みます。
ポラリス2は14題の入試問題を、実力がつく順に並べた問題集です。KADOKAWAは、語句・文法に加えて、問題文の読み方と論旨の展開まで説明すると案内しています。文法は使えるのに話の筋を誤るなら、実力がつく順の14題を進める構成を選びます。
使い方の差 | 古文基礎問題精講 | 古文ポラリス2 |
|---|---|---|
解き始める所 | 文法の穴は32項目へ。文法を使える人は実践13題から始める | 実力がつく順に並ぶ14題を進める |
文法の穴を見つけた後 | 実践編から識別・敬意の方向などの項目へ戻る | その文章の文法解説を読み、項目別の練習は手元の文法教材で補う |
ポラリス2にも文法解説があります。主語や敬語で間違える人が、全員基礎問題精講へ戻る必要はありません。敬語の種類と向きは分かり、人物の省略で取り違えたなら、ポラリス2でその読み方を練習します。
反対に、助動詞の接続が言えないまま全文を読もうとすると、文法を調べるたびに話が途切れます。その穴を学校教材で直してから、次の文章を解きます。文法をまだ習っていない人は、2冊の購入より学校の教科書と授業が先です。
高2の模試対策で買った保護者は、子供が分かりやすいと言っていたと書いています。講義と併用する人は、同じ講師の著書を選んだ相性や、講義で足りない読解演習を補う使い方を挙げています。
一方、使用中の相談では、特定の作品の筋や人物の関係を追えず、選択肢の解説でも納得できない人がいます。解説を閉じて人物と出来事を言い直し、それでも同じ箇所を説明できなければ学校の先生に質問します。
文法は使えるのに話の筋を誤るなら、表紙に「2」「標準レベル」とある『岡本梨奈の古文ポラリス』を選びます。税込定価は1,540円(2026年10月2日のKADOKAWAの表示)。手持ちの読解問題集で同じ復習ができる人は、その本を続けます。
基礎でも読解を練習できる。新しく買うなら往復か順番かで選ぶ
基礎問題精講の実践編では、13題の入試問題を解きます。32項目の最後には、主語と会話文の判別もあります。
公開見本の本冊p.106〜107は『竹取物語』です。物語を大きく3つの部分に分けた後、設問の副詞・動詞を説明します。空欄の近くの打消の助動詞を手掛かりに、呼応する語を選ぶ解説もあります。ここには基礎編p.60への案内があり、読解で誤った副詞を項目別に復習できます。
本冊p.142〜143の『宇治拾遺物語』では、現代語訳の横に助動詞の意味と活用形が書かれています。敬語も、尊敬・謙譲の別と敬意の方向を矢印で示します。文法と読解をつなぐ説明は、基礎にもあります。
基礎の実践13題でも、話の筋と設問の根拠を練習できます。32項目を全部解いてから進む必要はなく、実践編から始めて誤った項目へ戻れます。基礎は実践13題と文法中心32項目を1冊で往復でき、ポラリス2は実力がつく順の14題を進めます。
新しく買う人で、文法は使えるのに話の筋を誤るなら、私ならポラリス2を選びます。解く順番に迷う人も、実力がつく順の配列をそのまま使えます。文法を調べ直すときは学校の文法教材を使い、新しく買う1冊は文章ごとの演習に絞ります。
すでに基礎問題精講を持っている人は、まず実践13題を解き、誤った文法項目へ戻ります。読解を練習するためだけにポラリス2へ買い替える必要はありません。
迷ったら学校の1題を解き直し、文法と話の筋を分ける
最近間違えた学校の古文1題と、解答・文法教材・単語帳を用意します。新しい問題を速く解くより、どの箇所で意味が変わったかを探します。
まず、間違えた傍線部の単語、助動詞の意味と接続、敬語の種類と向きを説明します。次に、主語と会話の話し手を補い、出来事の順番と理由を言います。最後に正解の根拠がある文を指して、選んだ答えとの差を書きます。
止まった所 | 見るもの | 次の作業 |
|---|---|---|
単語の意味 | 手元の単語帳・辞書 | その語を覚え、同じ文を訳し直す |
助動詞の識別・敬意の方向 | 文法の意味・接続・敬語の説明 | 学校教材の同じ項目を解き直す。項目別の解説が必要なら基礎問題精講 |
主語・話し手・出来事のつながり | 前後の文と現代語訳 | 人物を補って話の筋を言う。文法は使えるのに話の筋を誤るならポラリス2で練習する |
選択肢の根拠 | 設問と本文の該当箇所 | どの語や出来事が選択肢と違うかを説明する |
この1題で分かるのは、今回戻るべき箇所です。古文全体の実力や志望校への適合を判定する点数にはしません。複数の原因が重なるときは、単語と文法を補ってから、もう一度話の筋を説明します。
14題を始めるなら、解く時間と翌日の復習を分けて取る
ポラリス2は14題だから2週間で仕上がる、と考えると復習が抜けます。予定を作るなら、1題に2日を割り当てます。
これはKaupediaの仮計画です。1日目は30分で解き、2日目は30分で誤った箇所を読み直します。14題で28日、計14時間。問題を解く速さの実測値ではなく、毎日確保する時間の枠です。
2日目の30分 | すること | ノートに残すもの |
|---|---|---|
最初の10分 | 誤答の単語・助動詞・敬語を調べる | 誤った語と、文中での意味・使う理由 |
次の10分 | 主語と話し手を補って本文を読む | 誰が何をして、次に何が起きたか |
最後の10分 | 解説を閉じて正解の根拠を言う | 根拠の文と、自分の答案との違い |
30分で読み直しが終わらなければ、その1題に翌日も使います。全文の品詞分解や、章の復習を加える時間は表の外です。学校教材で文法を直す場合もこの30分枠を使い、2冊の完了日数の優劣にはしません。
ポラリス2で助動詞を復習する前に、公式正誤表も開きます。本冊p.128の6行目にある「るる」の活用形は、連体形に訂正されています。手持ちの本でこの箇所を読み直すときに使えます。
2冊の税込定価を足すと2,750円ですが、最初に買うのは必要な1冊です。送料・手数料は購入先で別にかかる場合があります。学校教材で穴を直せるなら、追加の書籍代は0円です。
買う前に1題の原因を分け、必要な1冊だけ始める
助動詞の識別が曖昧なら、上の公式試し読みで本冊p.30〜31を開きます。問1と問3を解き、答えだけでなく意味を選んだ理由を説明します。ここで出る文法事項を解き直すために、本を選びます。
文法は使えるのに話の筋を誤るなら、まず手元の読解問題集で上の復習を試します。手持ちの読解問題集で同じ復習ができる人は、その本を続けます。新しい演習本が必要なら、実力がつく順の14題を進めるポラリス2を選びます。
識別・敬語の穴が残るなら、緑の表紙の『古文 基礎問題精講』を1冊から始めます。学校教材で穴を直せるなら、その教材を使います。
今日することは、学校で間違えた古文1題の傍線部を解き直し、単語・文法・話の筋のどこで止まったかを書き出すことです。
購入先
価格・在庫は購入先でご確認ください。広告リンクを含みます。
- 向く人
- 古典文法を一通り習い、文章で誤った助動詞の識別や敬意の方向を、項目別に解き直し、実践13題と往復したい人。
- 確認すること
- 学校教材で穴を直せるなら買い足し不要。倉繁正鬼著の緑の表紙を選ぶ。全く未習の文法は、学校の教科書と授業から始める。
書籍の仕様を見る
- 出版社の税込定価
- 1,210円(2026年10月2日)
- 判型・ページ数
- A5判・本冊200ページ+別冊92ページ
- 収録内容
- 文法中心の32項目+実践編13題
- 発売日
- 2019年7月16日
- 向く人
- 助動詞の意味・接続と敬意の方向を説明でき、実力がつく順の14題で文章の展開や選択肢の根拠を練習したい人。
- 確認すること
- 表紙の「2」「標準レベル」で選ぶ。文法をまだ習っていない人は学校教材が先。基礎問題精講を持っている人は実践13題から。手持ちの読解問題集で同じ復習ができるなら買い足し不要。
書籍の仕様を見る
- 出版社の税込定価
- 1,540円(2026年10月2日)
- 判型・ページ数
- A5判・304ページ(出版社表示)
- 収録内容
- 標準レベルの入試問題14題
- 発売日
- 2018年7月21日
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